“美尻の魔術師”が教える「カエルブリッジ」でお尻を鍛えれば美も健康も叶う! 究極のヒップメイクとは?

健康・美容

更新日:2018/1/29

『美尻トレ』(岡部友/文藝春秋)

 最近、メディアやSNSなどでよく腹筋がバキバキに割れた女性の写真を目にする。体型維持や健康のために筋トレを始めた方がいいんだろうと思っていたものの、あそこまで“ガチ”なものを見せられるとちょっと……と気持ちが萎えてしまっていた。(それに、やっぱり面倒くさいし。)しかしそんな筆者のなかで今、筋トレ熱が再燃している。なぜなら『美尻トレ』(岡部友/文藝春秋)を読んでしまったからだ。

 本書は、南青山と原宿で女性専用フリーウェイトジム「Spice up Fitness」を主宰するパーソナルトレーナーで「美尻の魔術師」と呼ばれる岡部友さんが上梓したもの。立体的で丸みのある「美尻」を作るトレーニングによって、ひいては女性らしいボディラインを実現しようという内容だ。

 本書を読んで「おお!」と感嘆したのは「見た目の問題以前に、絶対にすべての人が鍛えるべき」と言い切っていたからだ。

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 実は岡部さんは、アメリカで運動生理学や解剖学を学んだ筋肉のスペシャリスト。トレーニングは、美しいスタイルを作るためだけでなく、いくつになっても自分の足で歩き、健康的な生活を送るための“予防医学”なのだと言う。ここまで言い切られたら、いくら面倒くさがりな筆者でも「やってやるか!」という気持ちになるというもの。しかも美しいスタイルが手に入るなら一石二鳥である。

 本書で紹介されているのは、美尻のために必要な筋肉は、負荷をかけて鍛えつつ、あえて適度な脂肪は残すことで、女性らしい曲線美を実現するトレーニング。また、むやみに下半身を鍛えようとすると発達しすぎてしまう太ももの筋肉は、肥大化しないように注意が払われている。

 これは「日本女性のボディと心を変えたい」と願う岡部さんが「洋服を着ているときにどれだけ女性らしさが出せるか」を重視していることも大きな理由のひとつだ。

 たしかに、モデルのようにバランスのとれた等身でなければ、細すぎる身体は貧相な印象だし、かといって過度に鍛えられた筋肉では、着こなせる洋服のジャンルが限られてしまいそう。ガリガリでもバキバキでもなく、Tシャツのジーンズで女性らしさを出せるボディラインを目指すというのは、とても納得感がある。

 ということで、本書にけいさいされている「美尻トレーニング」をさっそく試してみることにした。ちなみに「美尻トレーニング」には「①お尻周辺の筋肉をほぐす・のばす」「②お尻を目覚めさせる」「③お尻を鍛える」という順序がある。詳細は実際に本書を読んで確認してほしいが、ここでいくつかのトレーニング方法を紹介しておく。

 まず「②お尻を目覚めさせる」トレーニングから「カエルブリッジ」

(P.75より)

 寝転がった姿勢でできるため比較的楽。腰を反らさず、正しい姿勢がキープできれば、お尻にほどよい負荷がかかっていることがわかる。両手を上げて上半身の伸びをすることがあるが、それの下半身版という感じで気持ちいい。

 さらに「③お尻を鍛える」トレーニングから、名前が印象的な「片足ルーマニアンデッドリフト」

 本書には、ほかにも家でできる美尻トレーニングが多数紹介されている。どれもやってみるとお尻の筋肉にしっかり負荷がかかるものばかりだが、激しい運動をするわけではないので、そこまで面倒に感じることもない。美尻を手に入れたい人はもちろん、筆者のように「筋トレしなきゃな~」と思いつつ、なかなか一歩が踏み出せない人は、本書をトレーニングの入門書として活用してみては?

文=近藤世菜