大胆なインテリアを選ぶという生き方。広さやお金がなくても、人生上向きの部屋に!

暮らし

2018/4/10

『ボヘミアンスタイルのインテリア』(ジャスティナ・ブレイクニー:著、和田美樹:訳/エクスナレッジ)

『ボヘミアンスタイルのインテリア』(ジャスティナ・ブレイクニー:著、和田美樹:訳/エクスナレッジ)は、おしゃれなインテリア写真集のように見えて、かなり実用的なハウツー本。1から10までのテーマ別に、誰もが試すことができるインテリアの作り方と、その実践例となる部屋の写真を全カラー287ページにわたって紹介しています。
 著者のジャスティナ・ブレイクニーは、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動し、ヴォーグ誌やワシントン・ポスト誌などでも紹介される人気インテリアデザイナー。それを聞いて、「自分には難しそう」「お金がかかりそう」と尻込みすることなかれ! 本書には、部屋が狭くても、たとえば賃貸のマンションでも、お金をかけずにチャレンジできるアイデアがたっぷり詰まっています。

 本書でいうボヘミアンとは、色やパターン、テクスチャーを自由に組み合わせたスタイルのこと。
 ミニマリストとは反対に、部屋の中には色も物もいっぱい! だからといって、雑然としているわけでも暮らしにくいわけでもありません。ジャスティナが提唱するのは、心身の健康に寄り添ったインテリア。風水や占星術の考え方も取り入れながら、くつろぐことのできる心地良いライフスタイルにこだわっています。

 彼女の基本コンセプトは「優れたデザインは生活の質を上げる」。肩の力を抜いて大胆にインテリアを選ぶことで、最高の自分になれる、というのがジャスティナの考え方。インテリアづくりに苦手意識があり、自分の部屋に自分らしさがちっとも反映できていないと悩んでいる人こそ、この本のやり方を実践してほしいとジャスティナは語っています。

 本書の中から今すぐ実践できる方法をいくつか紹介します。
 いろいろな物が溢れているように見えるボヘミアンスタイルですが、心地良く暮らすためには、部屋の動線を整理することが鉄則。家の中を自由に移動するには、家具や壁の間に幅60cm(体が大きい人の場合は75cm)の動線を確保しましょう。上の写真のように、コーヒーテーブルを囲うように設置したL字型ソファも、動線を確保して壁から離して置けば、座っている人に気兼ねすることなく、どこからでも席についたり立ったりできるようになります。家具を選ぶ時や、模様替えなどで配置する時の参考にしたいですね。

 1つの部屋をゾーン分けすることも、心地良いライフスタイルに繋がります。上の写真は、ジャスティナの自宅。玄関ドアを開けるといきなりリビングルームですが、細長いラグを敷いて“みなし廊下”をつくることで、玄関からの通路部分とリビングルームのゾーンを分けることに成功。ラグをたった1枚使っただけで劇的な変化です。一人暮らしでワンルームに住んでいる人は、このアイデアを真似してキッチンとリビングに別々のラグを敷いてみるだけでも、うまくゾーン分けができそうですね。

 次に、色や模様の選び方について。色と柄のオンパレードが、どうやったらこんなにセンスよく仕上がるのでしょうか!? それを知るために、まずはあなたの好きな環境を見つけることが重要。本書では、「砂漠」「海辺」「ジャングル」「草原」「山」と5つのタイプ別判断テストを試すことができます。「自分の趣味や好みがはっきり掴めていない」という人は是非この診断を! 好きな環境が分かると、自分の性格や傾向まで浮かび上がってくるような気がして不思議です。

 上の写真は「砂漠」と「ジャングル」の要素をうまくミックスした部屋。色のベースはグレーベージュや褐色系で、ナバホ族など砂漠の環境に住むエキスパートをお手本としたテキスタイルで暖かみを演出し、モンステラのような観葉植物によってアクセントと生命感をプラス。前述した、家具の間の動線や、ラグによるゾーン区別も、ジャスティナのアドバイス通り。小さめの部屋なのにゆったりと広がりを感じる空間づくりは、自分の部屋でも試せると思いませんか?

 悪趣味になってしまうかも……と心配になるような派手なインテリアも、自分のイメージに合う色やテキスタイルが分かれば、センスの良い部屋づくりに近づけそう。色の組み合わせが苦手で、カラフルなアイテムを買っては失敗を繰り返してきたザ・日本人の筆者も、目からウロコの連続でした! この春に新生活を始める人も試してみては?

文=吉田有希