「やせたい×食べたい」を両方かなえる欲張りなダイエット法が、効果抜群らしい

暮らし

公開日:2018/5/7

『好きなものを食べながら健康的にやせる 帳消しダイエット』
(髙橋 弘/日本実業出版社)

「せっかくやせたのに、リバウンドしちゃった」「ダイエットをしているのに長続きしない」。そんなお悩みをもつ方々に朗報だ。「やせたい!」と「食べたい!」の両方を欲張ってかなえる夢のようなダイエット法を教えてくれる本が登場した。その名も『好きなものを食べながら健康的にやせる 帳消しダイエット』(髙橋 弘/日本実業出版社)だ。

 著者は人気ダイエット外来の医師・髙橋弘氏。数多くの患者を診察、指導するなかで築き上げられたのが、本書で紹介する「帳消しダイエット」で、氏の医院の患者さんには5〜20kgもやせたという人がたくさんいるそう。いったい、どうすれば好きなものを食べながらやせるなんてことが実現するの? まずは落ち着いて。ここでは、そのエッセンスを紹介していこう。

■食べるものと食べる順番を変えるだけ。だから、簡単で長続きする

 帳消しダイエットのポイントは、次の4点。

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(1)チューイングトレーニング
(2)燃焼系ビタミンと燃焼系ファイトケミカル
(3)モンスターカロリーとゾンビカロリーの帳消し
(4)食べる順番と食後血糖値

 このキーワードだけを見ると「?」かもしれないが、簡単に要約すると、

・ひと口30回以上を目安によく噛んで食事をすることをベースに
・カロリーを燃やす食材を「ちょい足し」して摂取したカロリーを燃焼しやすくし
・「食べる順番」を変えることで、同じ物を食べても、摂取するカロリーを抑えこむ
・そうすることで、太りにくく、やせやすい体質へと身体が変化していく

 という流れが、帳消しダイエットの基本的な方法だ。カロリーを消費するために激しい運動をしたり、摂取カロリーを抑えるために極端な食餌制限をしたりする必要がないので、簡単に取り組みやすく、しかも長く続けやすいというのがうれしいところだ。

■キャベツの上に乗せるだけで、トンカツを食べても太らない! その理由は?

 本書がダイエットの大敵としているのが、2つの厄介者。

 1つは、高カロリーの食材同士を組み合わせた食べ物の「モンスターカロリー」。そして栄養価が低い、もしくはゼロなのにカロリーが高い食べ物の「ゾンビカロリー」だ。

 憎むべき「モンスターカロリー」の代表格は、丼ものや麺類、ピザ、揚げ物、ハンバーガーなど。そして恐ろしい「ゾンビカロリー」の仲間は、カップ麺やケーキ、フライドポテト、菓子パン、スナック菓子、お酒などだ。どれもついつい食べる機会の多いものばかり。でも、これらのモンスターやゾンビカロリーも、食べ方の工夫次第で摂取カロリーを抑えることができるそう。そんな耳寄り情報のいくつかを見ていこう。

 モンスターカロリーのひとつ、トンカツの攻略法はこうだ。

(1)キャベツは大盛り、ご飯は少なめ、ロースではなくヒレをオーダー
(2)料理がきたら、大盛りキャベツをよく噛んで食べる
(3)味噌汁(野菜の多い豚汁がベター)に七味唐辛子を振りかけ、ニンジン、ゴボウ、大根、タマネギなど野菜から先に食べる
(4)トンカツをキャベツの上に乗せて、ソースとカラシをつけ、キャベツでトンカツを包むようにして食べる

 モンスターカロリーの帳消しに役立ち、本書で三種の神器と称されている「温かいスープ、野菜サラダ、コーヒーまたは紅茶」を先に摂ることができれば、さらに効果は高くなるそうだ。

 また、ゾンビカロリーの代表格であるカップ麺の場合は、ハム、焼き海苔、七味唐辛子を用意して、食べる直前に投入するだけ。具材を混ぜたら、まず具材からゆっくりと食べ、それから麺をよく噛んで食べることで、食後のGI値(グリセミック・インデックス:血糖値の上がりやすさを示す指標)を下げることができるという。

 このように余計なカロリーをなかったことにしてくれるアイデアを、いかにもダイエットに不向きそうなコンビニ弁当、ピザ、サーロインステーキ、焼き肉、ラーメンなどの食べ物について解説してくれるのだ。

「好きなものを食べながら健康的にやせる」というと、つい「本当?」と疑ってかかってしまいがちだが、帳消しダイエットの効果は髙橋氏の医院でも充分に証明済み。その効き目は雑誌やテレビでも紹介されて大反響となっている。薄着になる夏に向けて、本書を参考にダイエットに取り組んでみてはいかが?

文=井上淳