不妊にまつわるトンデモ情報に惑わされないために…知っておきたい、最新の妊活事情

出産・子育て

2018/5/16

『妊活 治療と生活アドバイス』(陣内彦良:監修/主婦の友社)

 子どもがほしいけれど、なかなか思うように授からない。今、ネット上には様々な情報があふれています。妊活に関する情報もそのひとつ。タイミング法にしても、不妊治療を受けるにしても、断片的に情報は集まるものの、全体像がなかなか見えてきません。

 こんな悩みを持つ方へ、ファイナルアンサーとなる書籍が登場しました! 育児本でベストセラーを連発している「実用No.1シリーズ」の一冊、『妊活 治療と生活アドバイス』(陣内彦良:監修/主婦の友社)です。

「実用No.1シリーズ」の特徴は、専門家の監修のもと、科学的で客観的、かつ多くの最新情報を網羅していること。さらに妊活の様々な方法を実際に体験した人の口コミも掲載されています。専門家の客観的意見だけでは得られない、自分目線での体験談は心の支えとなるでしょう。

 妊活の情報に溺れていた人も、この本で深呼吸し、情報を俯瞰して見るきっかけになるはずです。

■妊活の医学は日進月歩

 様々な情報を網羅しているというと、妊活の百科事典のようなものを思い浮かべるかもしれません。でも事典のような難しさはありません。同書は、「『妊活にいい!』というウワサ&口コミ、『これってウソorホント?』」というページから始まります。一部を抜粋してご紹介。

 さて次のうち間違っているのは、どれでしょう?

1. シャンプーなどの経皮毒は不妊につながる
2. 基礎体温が下がった日が妊娠デー
3. 毎日セックスすると精子が薄まる
4. 人工授精、体外受精の胚移植後はセックスしないほうがいい

 答えは全部ウソ。意外なのは「2. 基礎体温が下がった日が妊娠デー」でしょうか。婦人科医によると、基礎体温が下がった日(陥落日)が排卵日の人もいれば、下がる前日が排卵日の人もいます。このように排卵日は人によってバラバラなのです。

 基礎体温を記録することは、排卵の有無を判断するには適しています。けれども、排卵日を特定はできないのです。あなたの妊娠に関する情報は、古くないですか?

■治療の第一歩はどうする?

 本書では、まず妊娠までのプロセスをおさらいします。プロセスを知ることは、本当に効果的なタイミング法を試す手がかりとなるでしょう。そしてこの本を手に取る人は、ひととおりタイミング法を試して、不妊治療を開始しようか迷っていると思います。そのような人に有意義であると言えます。

 この本は特定の病院や治療法を勧めるものではありません。どのような選択肢があるのか、数多くの選択肢を指し示しているからです。例えば不妊治療の病院はどう選べばいいのか。不妊専門クリニック、産婦人科、総合病院・大学病院、それぞれの違いはなにか。

 治療の第一歩から、「納得」して歩むことができる手助けになるでしょう。


■心底「納得」する治療をサポート

 治療の満足度を左右するのが、この「納得」感です。言われるがままに、治療してきたけど、結果が出ない…となると、自分を責めたり、医療機関に怒りをぶちまけたり。無用なストレスを抱えることになります。そのようなストレスの軽減にも本書は役立ちます。

 そしてたくさん処方される薬についても、「なぜ必要なのか?」と疑問に思われる人もいるでしょう。赤ちゃんがほしいのに、「たくさん薬を飲んで大丈夫?」。こんな不妊治療初心者が抱く疑問にもバッチリ応えています。
薬を紹介するページを設けて、不妊治療で処方される様々な薬、ひとつひとつを分かりやすく説明しているのです。

「治療で使う薬の話」に掲載された薬の一覧は、写真付きで分かりやすく解説され、圧巻の読み応えでしょう。ここまで詳細に網羅してるのは、「実用No.1シリーズ」ならではといえます。


■自分でできる妊娠力アップ法も豊富

 あらゆる情報を網羅した妊活マニュアルとも言える同書ですが、もう一つ優れた点が挙げられます。それは、「日常生活」「食事」の提案が数多くされていることです。

 自然にセックスしても妊娠しないから不妊治療に…。けれども、すべてお医者さま任せで妊娠できると思ったら大間違いです。病気と同じように、治療を受けて薬を飲みつつも、自分で改善できることは、自分で行う。それが患者の心得ですよね。

 高齢がネックで妊娠できない場合、究極の敵は「老化」です。老化は卵子や精子といった局所で起こるのではなく全身で進みます。この強敵に抗うには、食事を改善し運動するなど、生活全般を見直さなければなりません。妊娠力を高める日々の過ごし方の大切さも同書では詳しく説かれているのでぜひ一読を。

 このように、妊娠にいい食材を使った子宝レシピ、授かりエクササイズなど、隅から隅まで「使える」つくりになっています。「赤ちゃんがほしい」すべてのカップルに贈りたい一冊です。

文=武藤徉子