コンビニ弁当でもOK! 「食べる禅」で、心も体もストレスフリーに

暮らし

2018/6/8

『食べる禅「いただきます」で切りかえる ココロとカラダのおだやかスイッチ』(谷内良徹/三才ブックス)

 家事や仕事、人付き合いや将来への不安など、皆大なり小なり何かしらのストレスを抱えて生きている。それでも大人になれば、大半の人間は自分なりのストレス解消法を見つけているものだが、多くの場合、それは一時的にストレスの元を忘れようとしているに過ぎない。本当の意味での解消は、できていない。

 そういった“その場しのぎ”ではなく、禅の食事の仕方をうまく取り入れ、ストレスの元から解消していこう、というのが、今回紹介する『食べる禅「いただきます」で切りかえる ココロとカラダのおだやかスイッチ』(谷内良徹/三才ブックス)だ。

 食べることでストレス解消というと、よくあるその場しのぎの手法のように感じるが、この「食べる禅」は、禅寺の和尚・谷内良徹さん監修のもと考案されたオリジナルの食事法。曹洞宗には「行鉢」という食事法があり、この行鉢を自宅や職場でもできるよう、お唱えや所作を省略したものが「食べる禅」なのだ。大変な精進料理を作ったりする必要もなく、コンビニのお弁当でも実践できる。では、「食べる禅」とは、具体的に何をどうするものなのか。

「食べる禅」には、「姿勢を正して料理と向き合う」「5つのことをイメージする」「ご飯粒を少しだけ取り分ける」「3つの所作を心がけていただく」「気持ちの変化を確認する」「ご飯粒などを自然に還す」という6つの手順がある。この手順を守って食事をすることで、イライラやモヤモヤがスッキリするのだとか。手順の詳細は本書を見てほしいと思うが、ざっくりと言うと、目の前にある料理のすべてに感謝し、日々の行ないを顧みて、食べるときはしっかりと食事に集中すること。そして食べたらちゃんと自分の糧になっていることを確認し、最後はほんの少し、おすそ分けとして自然に還す。これが、食べる禅の一連の流れだ。

 この決まり事に則って食事をすることで、余計なことを考えず、ただただ現実を受け入れられる禅的な考え方に近づくことができる。さらに、食事に時間をかけることで、過食の予防にも繋がる。つまり心身ともに健康になり、イライラのサイクルから抜け出せるというわけだ。これを、特にイライラした日、ストレスが溜まってるなぁと感じた日に行なうだけ。毎日継続してやる必要がないところも、続けやすいポイントだ。

 略式行鉢である「食べる禅」に難しい禅の知識は不要だが、より詳しく知りたい人のために、本書には行ないの元になっているお唱えも掲載、解説されている。この『食べる禅「いただきます」で切りかえる ココロとカラダのおだやかスイッチ』を読み、実践して心を整えることに慣れていけば、イライラを抱え込んだり人にあたったりすることもなくなる。そうすれば、「あの人はいつも穏やかだな」と周りにもその効果が波及し、良いサイクルが生まれることだろう。自分が変われば、周りも変わって見えるもの。この「食べる禅」で、周りに振り回されるストレスから解放された生活を目指してみては?

文=月乃雫