後藤真希、横山由依、松井珠理奈、上坂すみれ… 総勢15名の“女”たちが赤裸々に告白!

エンタメ

2018/10/14

『吉田豪と15人の女たち』(吉田豪/白夜書房)

 世の中には2つのタイプの人間がいる。聞き役が下手な人と上手い人だ。下手な人は自分の話を止めどなく垂れ流し、上手い人は沈黙地獄の底からも話を引き出していく。なぜ、そんなことができるのだろうか。

『吉田豪と15人の女たち』(吉田豪/白夜書房)は、カルチャーマガジン『BRODY』の人気連載「吉田豪インタビュー」を中心にまとめたインタビュー集だ。モーニング娘。OGの後藤真希と市井紗耶香、AKB48卒業生の篠田麻里子、元アイドリング!!! の朝日奈央と酒井瞳、元SUPER☆GiRLSの前島亜美、現役アイドルの松井珠理奈(SKE48)、横山由依(AKB48)、中井りか(NGT48)、声優の上坂すみれと尾崎由香、女優の片瀬那奈、福原遥、蒼波純といったそうそうたる女性タレントの知られざるルーツや信念などに吉田が迫っている。

 片瀬那奈からは音楽活動時代のエピソード。元アイドリング!!!メンバーが語るアイドル論。AKBグループの今と昔。オリコン1位が当たり前だったモーニング娘。当事者から語られるドラマは非常に生々しい。彼女たちは当時の想いをストレートに吉田へとぶつけていく。

 徹底した事前調査をもとにした有名人インタビューには定評があり、そのリサーチ力は本人の記憶力を凌ぐとも言われている吉田。ただ、この本を読むと吉田のインタビュー力はその情報量以外のところにもあるのではないかと思った。

とりあえずツカミだけは決めておいて、聞かなきゃいけないことは携帯のメモに入れていて、それを見ることはあるんです。でも、基本はアドリブ性重視でどう転がるかはわからないですね。

 吉田はあとがきでこんなことを漏らしている。確かに、いきなり冒頭で謝ったり、共通点を見出したり、相手の心境を見透かそうとしたり、さまざまな手段で吉田は対象者の懐に飛び込んでいく。さらに、凄まじい情報量をもとにして、対象者の性格や感情を炙り出す。アドリブ性を重視しているだけあり、十五者十五様だ。

 対象の女性タレントを深く知るということだけではなく、吉田のインタビュー力を堪能できる1冊でもある。それどころか、自身のコミュニケーション能力に悩んでいる人は、吉田のインタビュー力を参考にすれば何かをつかめるのではないだろうか。そう思った。

文=梶原だもの