“What time is it now?”は「いま何時?」ではない!? 日本人の勘違い英語がヤバい

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公開日:2018/11/9

『日本人のかんちがい英語』(ゲーリー・スコット・ファイン/高橋書店)

 中学校で最初に習う、「What time is it now?」。直訳すると「いま何時?」という意味だが、ネイティブには少し違うように聞こえるらしい。『日本人のかんちがい英語』(ゲーリー・スコット・ファイン/高橋書店)によると、「まさに、いま、いまって何時?」と、“いま”が強調されてしまうというのだ。正しくはシンプルに、「What time is it?」。(そんなことをいまさら言われても……)と戸惑ってしまうが、いまからでも遅くはない。本書の中から、代表的な勘違い英語を紹介しよう。

◆What’s your problem?
「どうしたの?」という意味で使う人も多いと思うが、実はこれ、「なんか文句あんのか?」「なにが気に食わないんだ?」とケンカを売るときの決まり文句。相手の様子を気づかって「どうしたの?」と尋ねるときは、What’s wrong?/What happened? などがいい。

◆I know Mr. Trump.
「トランプ氏のことを知っています」……ではなく、「トランプさんとは知り合いなんだ」というとんでもない発言になってしまう。もちろん、本当にトランプ氏と知り合いなら問題ないのだが、なかなかそういう人は少ないだろうから、I know about Mr. Trump./I’ve heard of Mr.Trump. と言おう。

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◆Please help me.
「ちょっと手伝って」と言いたいときに使いがちだが、これは「お願いだから助けて!」という意味。pleaseがついていても命令形なので、必死すぎる感じ。「ちょっと手伝って」というニュアンスではなく、急を要するときに叫ぶようなイメージだ。「少し手を貸して」と言うなら、Can you help me?/Can you give me a hand? が適切。

◆I’m sorry for you.
「残念だね」という意味でよく使ってしまうが、「かわいそうなヤツ!」とバカにしたニュアンスになってしまう。for youをつけずに、I’m sorry./I’m sorry to hear that. と言えば、「お気の毒に」という意味になる。ちなみに、いいニュースを聞いて I’m happy for you. と言うのは、相手のために喜ぶ、いい表現。こちらはfor youをつけてOKだ。

◆What’s your job?
「お仕事はなんですか?」という意味で文法的には正しいが、単刀直入すぎて「お前の仕事はなんだ?」と、威圧的な入国審査官のようになってしまう。職業を尋ねるときは、What do you do? が決まり文句。ちなみに、What’s your name? も「お前の名前はなんだ?」というダイレクトな言い方なので、May I have your name (, please) ? と丁寧に聞こう。

◆Is there anyone who can speak Japanese?
 英語に自信がないとき、「日本語を話せる人はいますか?」という意味でこの表現を使うことが多い。しかし実は、「この世に日本語を話せる人はいるでしょうか?」というニュアンスになってしまうことも。Is there anyone here who can speak Japanese? と、here(ここに)を入れれば問題なしだ。

 本書ではこの他にも、爆笑必至(のような、笑えないような……)の勘違い英語が盛りだくさん。目から鱗が落ちること、間違いなし! 英語を勉強している人もそうでない人も、ぜひ手に取ってほしい一冊だ。

文=尾崎ムギ子