5人に1人は「ひといちばい敏感な子(HSC)」―子育てが楽になる「HSCあるある」4コママンガ集

出産・子育て

2019/1/7

『HSC子育てあるある うちの子は ひといちばい敏感な子!』(太田知子:著、明橋大二:監修/1万年堂出版)

 HSC(Highly Sensitive Child)関連の書籍が増え、HSCという存在の認知が広がってきた。この認知は、わが子が発達障害なのかもしれないと不安を抱えていた保護者に、安心感を与えている。

 いまさらながら、HSCの説明を簡単にしておく。『HSC子育てあるある うちの子は ひといちばい敏感な子!』(太田知子:著、明橋大二:監修/1万年堂出版)によると、HSCは「ひといちばい敏感な子」であり、この特徴をもつ子どもは5人に1人の割合でいるという。40人の学級だとすると、8人のHSCがいることとなり、それほど稀有な存在ではないことがわかる。

 何に敏感なのか。たとえば、雰囲気、人の表情、におい、音、細かい違いなど、さまざまなことによく気づく。そして、その情報に対して深く思考してから、やっと行動する。

 障がいや病気ではない。ただ、この敏感さゆえ、非HSCとは異なった言動を取ることが少なくない。感受性が強く悲しみや喜びを過度に感じたり、共感力が高いため人の感情に影響を受けたり、不正や不公平に対して憤慨しやすかったりする。

 HSCの敏感な気質は大人になっても変わらない。成長して大人になるとHSP(Highly Sensitive Person=敏感な人)になる。本書は、HSPである著者が、HSC2人を育てる日常を描きつつHSCの特徴をあたたかく伝える、「HSCあるある」の初となるHSC4コママンガ集だ。

 その一部を文章ですこしだけ紹介する。

 たとえば、HSCの赤ちゃんが仰向けになって、何もない天井の一部をじっと見ている。かと思えば、天井を何かが移動しているかのように目で追い、やがてキャッキャと笑う。成長して話せるようになると、子どもは「あそこにおんなのひとがいる」「いまわらってる」と話して、親に悲鳴を上げさせた。敏感に情報をキャッチし深く思考するHSCならではの、高い想像力が何かが存在するように見せているのかもしれない。

 幼児期になると、こんな困り事も。味覚や嗅覚に敏感なHSCは、“混ざるとイヤ”というこだわりをもつことがある。牛肉炒めと白飯がワンプレートで出てきたらイヤ、親子丼は卵とじの皿と白飯の茶碗が別々でないとイヤ、ハンバーグの汁が野菜に付くのがイヤなので別皿に…など、親を悩ませたエピソードが描かれている。

 小学生になると、HSCのわが子は疲れやすい体質に。わが子は、学校で一人ぼっちの子を見つけると「声をかけてあげようかな…」とおもんばぱかってみたり、教室で先生が子どもを叱っている状況にいたたまれなかったりするなど、さまざまな感情や情報に自覚なくエネルギーを使い続けているためだ。

 HSCは敏感さから非HSCより生活の負担感が増す傾向にあるが、それを良い方向に導いてあげられるのは、HSCの特徴を知り、ポジティブに理解する親に他ならない。本書によると、HSCは温かい絆を最も大切にする。本書がハッピーな親子関係の一助になるはずだ。

文=ルートつつみ