料理を作らない“お休み期間”が主婦を救う!? 家族の意識を変える驚きの方法とは…

食・料理

2018/12/27

『料理が苦痛だ』(本多理恵子/自由国民社)

「料理をしたくない」「面倒くさい」「でも家族のために作らなきゃ」と、毎日葛藤している人は多い。そして葛藤すればするほど、悩めば悩むほど、料理が嫌になっていく。でもそれでも作らなきゃ…。これの繰り返し。負のループ。

「家族のため」と言いながら嫌々仕方なく作る料理は、本当に家族のためになるのか? そんな苦痛の中料理をするくらいなら、いっそのことしばらくやめてみる方がいいのでは? と提案しているのが、本稿で紹介する『料理が苦痛だ』(本多理恵子/自由国民社)という本。

 実際、今どきは冷凍食品やお総菜も充実しているし、コンビニにも温めるだけで食べられる食品はいくらでもある。外食という選択肢だってある。これらを活用することで料理をする人の負担が減るなら、少しでも平穏な気持ちで過ごせるなら、むしろ積極的に使っていくべきなのでは、と筆者は思っている。

 嫌いなこと、苦手なことを「〇〇してくれないなんて愛がない」と強要するのは、それこそ愛がない。どうしてもそう思うなら、そう思う人が作ればいい。常日頃からそう思っている。なので、この本の考え方は非常に共感できることが多かった。

 とはいえ、子どもがいる場合は「食べさせることを考える」必要はある。そこで本書では、料理を作らない“お休み期間”を快適に過ごすための3つの手順を提案している。

■まずは「準備」をする

 準備は、できれば本気で嫌になって心が折れる前にやっておく。まずは家族の期待と自分の理想にずれが生じていないかを確認し、「作りたい料理」と「食べたい料理」のすり合わせをする。料理をする側はつい凝ったものを作った方がいいと思ってしまいがちだが、食べる側からすると、案外シンプルなものを食べたい時の方が多いのだ。これをしておくことで、そもそも日常的に無駄な労力を使う必要がなくなる。

 ほかにも、“食材のデトックス”のために家にあるものを使っていく、調理をしないで食べられるものをストックしておく、料理をしない間の対策を立てておく、などのこともしておくと、“いざ”という時に心おきなく休むことができる。

■料理をやめるタイミングとは

 準備ができたら、いよいよ実際にやめてみる。料理をやめるタイミングは、食材デトックスで食材がほとんどなくなった時が好ましい。やめる期間は最低5日、ご希望なら2週間でも1カ月でもOKらしい。この間、一切いつもの料理から離れる決断をする。

■料理をやめる期間の過ごし方

 料理をやめる決断ができたら、いよいよ実践。著者はこの期間を「研修」と呼んでいるらしい。今まで作ったことのない料理、新しい味付けを仕入れるために、思い切って連続で外食を楽しんだり、レシピ本を読みこんだり、作らないタイプの料理教室をのぞいてみたり…。そして気が向いたら、いつもは作らない“特別な料理”を思いっきり特別仕様で作ってみるのもいい。

 その時は、お品書きを書いたり、容器にこだわったり、形を可愛くしたりと、とにかく非日常を自分も楽しむようにする。こういった期間を設けることで、また心機一転“いつもの料理”を前向きに頑張れるようになる。

 さらに第4章では、「これなら作れるレシピ」として、ハードルが低く、作ったら褒められて、しかもパターン展開していける便利なレシピも紹介されている。料理を作ったら褒めてほしいし、認めてほしい。できれば簡単な料理で。このレシピは、そんな願望を叶えてくれるのだ。

 こうやって家族の理解を得ながら家事と付き合うことで、共通の話題も増え、家族の意識も変わってくる。無理して嫌々料理をするより、こっちの方が家族としてもずっとプラスになりそうだ。世の中の“料理”という苦痛に耐えている人が1人でも多くこの『料理が苦痛だ』を読み、“やめてみる勇気”を持ってくれるといいなと切に思う。

文=月乃雫