“転職35歳限界説”は本当か? この1~3月は採用活発化のハイシーズンに!

ビジネス

2019/2/25

『35歳からの「人生を変える」転職』(森本千賀子/秀和システム)

 日本は人手不足・人材不足であり、中高年の転職市場も活況だ。ただしアラフォー転職者はしっかりとした戦略を立てるべきある。そうした転職における戦い方が書かれているのが『35歳からの「人生を変える」転職』(森本千賀子/秀和システム)である。

 中高年でいい仕事がみつかる人と、書類選考も面接も突破できない人がいる。本書はその差がどこにあるのかを、豊富な事例とともに紹介。2000人以上の転職に携わった著者の森本千賀子氏が、キャリアの「棚卸し」から「職務経歴書」の書き方、「面接」まで、転職活動が成功するノウハウを公開している。

■35歳限界説はもはや過去! それでも簡単に転職できない方へ

 本書のタイトルにもなっているが、“転職35歳限界説”は広く知られているだろう。しかし、現在は人材不足に悩む業界・業種が増え、同時に、40代でも50代でも希望通りの転職に成功する人が続々と増えてきているそうだ。

 とは言え、である。それでもアラフォー以上で転職が簡単にいかない方は多い。ソースはこの記事を書いている私(40代既婚)だ。実はかれこれ1年以上、細々と転職活動をしてきているが、まだ決まってはいない。

 じりじりと時間だけが経ち「やっぱり求められているのは35歳までなのか…」と気持ちが折れそうになることも。この記事では、今まさに転職活動をしている私が、本書を読み納得でき、やる気になった内容の一部を紹介していく。アラフォー以上のご同輩、転職を考えている30代以上の方は、私のエピソードも含めて、このレビューが為になれば幸いだ。

■中高年がエージェントに登録すべき2つの理由

 本書では中高年はエージェントと一緒に転職をすすめていくべきだと論じている。その理由は2つ。

経験者をピンポイントで狙った「非公開求人」がある
 公開して選考に時間をかけたくない企業が、付き合いの深いエージェントに「非公開求人」を渡すことがある。経験者をピンポイントで狙ったものだ。実際に私も紹介してもらったことがある(条件が合わなかったが)。

自分では想像しなかった選択肢に出あえる
 エージェントが経歴などを深掘りしてくれることで、転職希望者が考えていた業界・職種以外の選択肢がみつかることがある。実はキャリアの棚卸しが自分でうまくできない方が多いそうなのだ。

 エージェントがこれまでの経験を細かく聞くと、転職市場では高く評価される貴重な経験を持っていることがあるのだという。自分が会っているエージェントは、面談で職務経歴書にどんどんプラスできるようアドバイスをくれる。転職エージェントに登録し、会いにでかけるのは時間もかかるイメージが強い(以前は私もそうだった)。

 しかし今は電話での面談も多い。予め書類をエージェントにメールで送り、インターネットにつながったPCなどを操作しつつ話す。平日の夜遅い時間に受け付けてくれるエージェントだと、現職を続けながらでも無理なく転職活動ができる。

■中高年が見落としがちな3つのポイントは?

 私たちが転職において考えておかなければならないことは3つある。

CAN=自分にできること
MUST=自分が組織の一員として果たすべき役割
WILL=自分がやりたいこと、自分がなりたいと思う姿

 この中で、ベテランになればなるほど多くのビジネスパーソンの意識はCANとMUSTに集中している傾向がある。中高年もキャリアをどう活かすかだけではなく、何をしたいのか考えるべきだ。

 自分も今までの経験があれば、同業種にすぐ転職できると思っていた。ただうまくいっていない。面接で確かに未来やキャリアプランを聞かれた。このとき芯を食った答えができていなかったかもしれない。企業はベテランであっても、未来に向かって成長することを望んでいるのだ。

■本書を読んで、今すぐ動くべき理由

 皆さんが気になりそうなトピックが、本書には目白押しだ。

・転職回数が少なすぎることがマイナスに?
・企業側が会いたくなる職務経歴書
・30代後半~50代が面接で質問される事柄
・面接で無意識に出るクセに注意
・最終面接で「なぜか不採用になる」人の共通点
・年齢が高い人を積極的に受け入れている業界・職種

 私はまだ転職に成功していないのだが、今回急いで記事を書いた。実は本書によればこの1月から3月にかけては、新年度の組織改編へ向けた採用が活発化する時期ということだ。年度の採用計画を充足させるため、採用活動にスパートをかける企業も多い。12月の賞与支給後に退職した人の補充の求人も出ている。12月で期が変わる外資系企業の場合、新年度の採用計画が決まり、予算も確保された1月、2月から新規求人が出てくるという。

 転職に関する本、とりわけ中高年向けの書籍は同じようなタイトルの本も多く、「どうせ想像範囲内のことしか書いてない…」と思うかもしれない。だがそのような考えの方こそ、基本に立ち返り、この本を読み、改めて転職活動に挑んでみてもらいたい。ひとりでも多くのご同輩が、望む結果を手に入れられることを願っている。

文=古林恭