「猫は飼い主の変装を見分けられる?」100問100答でわかる“猫の本音”

暮らし

更新日:2019/6/8

『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(今泉忠明:監修、卵山玉子:マンガ/西東社)

 猫好きさんの多くが、「猫の気持ちをもっと理解したい!」と願う一方で、「かしこまった飼育本は難しい…?」と思っている飼い主さんもいるかもしれません。そんな方でもマンガを交えて楽しく読み進められるのが『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(今泉忠明:監修、卵山玉子:マンガ/西東社)です。

 本作は、これまでにないスタイルの“猫マニュアル本”。話題の猫コミックエッセイ『うちの猫がまた変なことしてる。』でおなじみの人気漫画家・卵山玉子さんと、子どもたちにも大人気の動物学者・今泉忠明さんが強力タッグを組んだ、頼もしい1冊です。猫好き夫婦と2匹の猫たちの日常を描いたマンガとともに、「猫についての100のギモン」をQ&A方式でコミカルかつ丁寧に解説していきます。

 猫は考えていることを表に出さないミステリアスな動物だと思われることも多いもの。しかし、一見気ままに見える行動には猫なりの深い理由が隠されています。今まで知らなかった“猫の本音”に触れることができたら、猫という存在がもっと愛おしくなるはずです。

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■猫の不思議な行動のウラには“猫の本音”が!

 猫と一緒に暮らしていると、「なんでこんなことするんだろう?」と思うような行動に遭遇することもあります。その不思議な行動の裏には、猫の本音が隠されているそう。日常でたびたび感じる“不思議”を解決してくれる本書は、猫の飼い主さんにとって頼れる1冊です。

 例えば、気持ちよく撫でられていた愛猫が突然ガブリと噛んできてびっくりした経験がある飼い主さんは多いはず。実はその行動にも、猫なりの奥深い本音が隠されているのです。

 さらに、一風変わったユニークな質問も多数掲載されているので、今猫を飼っていないという猫好きさんもわくわくできるはず。こんな質問、あなたは答えられますか?

 科学的な根拠や具体的な調査結果とともに知る“猫ウンチク”は、周囲の猫仲間にも広めたくなってしまいます。猫は知れば知るほど奥深い…そう思わせてくれる工夫がたくさんちりばめられている本書は、初めて猫をおうちに迎え入れたいと考えたときやご近所の猫と仲良くしたいと願ってやまない方にも役立ちます。猫が発する本音をしっかりキャッチして、猫と深い絆を築いていきたいですね。

■人が猫に惹かれるワケを科学的に解説!

 猫は、自分の気持ちに素直な動物。それなのに、なぜか人間から愛され、かわいがられ続けています。

 その勢いは止まらず、一般社団法人ペットフード協会が実施した「全国犬猫飼育実態調査」によれば、2017年と2018年には2年連続で、猫の飼育頭数が犬の飼育頭数を上回るという結果に。猫は決して媚びないのに、古くから人間と共に暮らしてきた犬に負けず劣らずの存在になっているのです。

 こうやって、人間が猫の虜になってしまう理由を、科学的根拠を交えながら解説してくれるのも本書のポイント。中でも気になるのは、猫への愛情に関する話です。

 筆者も含め、猫を飼っている人は、周りの人から驚かれるほど絶大な“猫愛”を抱いていることも多いように感じます。実は、猫の飼い主さんがそうした気持ちになるのは研究によって科学的にも証明されているそう。イギリスで行われた調査によれば、猫への愛情は飼育期間と共に高まり、特に2年を過ぎると急激に高まることが判明したのです。

 私たちが猫の動画に惹かれ、延々と見続けてしまうのにも、深い科学的根拠があるそうです。

 本書を手に取れば、猫ブームが定着したことにも改めて納得がいくはず。猫は人間から愛され、かわいがられるために生まれてきた動物なのかもしれない…。不思議とそんな想いにまで駆られてしまいます。

 本書には猫の心理や習性、猫界のルールから、猫のボーイズラブ事情まで盛りだくさんの情報が収録。猫の気持ちだけでなく、猫を愛する人の心の動きまで分かるようになれそうです。愛しい猫たちの本音を理解できるようになれば、人と猫はもっと仲良く共存していけるはず。本書を片手に、どこか人間味溢れる猫たちの本音に耳を傾けてみませんか。

文=古川諭香