1日10〜20冊本を読むメンタリストDaiGoの『超読書術』。読んでも忘れない、知識を操る方法とは?
公開日:2019/12/16
私たちは何かを知りたい、学びたい、変えたい、と思った時に、あるいはタイトルに興味を惹かれた時、本に手を伸ばす。
しかし読みたい本ばかり増えて、いっこうに積読が減らない。もしくは読んでも内容をすぐに忘れてしまう、人に説明できるほど知識が定着しない、ということはないだろうか?
『知識を操る超読書術』(かんき出版)は、1日の読書量が10~20冊というメンタリストDaiGoさんの新刊だ。本書には、内容から得た知識を使うことを前提とし、実生活に役立てるための本の読み方が紹介されている。念のため、ストーリーを楽しむ小説を速く読む方法ではないので注意してほしい。
本稿では、メンタリストDaiGo式読書術のエッセンスを3つ紹介する。
本を速く読もうとするほど理解度は下がる
第1章では「読書にまつわる3つの嘘」が科学的に解き明かされている。
読書スキルとしてよくいわれる「速読」や「多読」。本書によると、多くの人は「本をたくさん読むほど、知識が増える」「たくさんの本を読むためには、速く読むスキルが必要だ」という“勘違い”をしているという。
結論からいうと、こうした「速く読む」「たくさん読む」といった読書術の効果は、さまざまな大学の研究者たちによって、すでに否定されている。
ある速読術の研究では、読むスピードを上げると、読んだ気になるだけで、内容の理解度はむしろ下がるという結果が示された。たとえ速く読めても、「読んだ気分」がより多く得られるだけなのだ。
DaiGo式超読書術の秘訣は「読む前」にあり!
続いて第2章では「読書の質を高める準備」について紹介されている。「読む前の準備」さえ整っていれば、読書の7割は成功だという。
そのテクニックのひとつが「メンタルマップ」だ。あらかじめ読もうと思っている本について「なぜ、この本を読むのか?」「この本から何を得たいのか?」などの質問の答えを3行程度のメモで書いておくというシンプルな方法である。
メンタルマップを用意しておけば1冊を読み通す力が養われ、集中力が途切れかけた時に、本への興味を取り戻せるのだという。より確実に効果を発揮するメンタルマップの作り方は、本書で確認してほしい。
本の内容を理解して記憶に残す読み方とは
第3章では「理解力と記憶力を高める本の読み方」が5つ紹介されている。
そのひとつとして紹介されているのが「自分の言葉で本の内容を要約する」というテクニックだ。読書をして印象深かった著者の言葉をメモに残す人は多いと思うが、それでは書き写したことに脳が満足してしまい、記憶には残りづらいという。
「自分の言葉」で本の内容を要約してはじめて、その知識は自分のものになるのだ。
読書で得た知識は役立ててこそ、意味がある。最終章・4章では本の内容を実生活で役立てるアウトプット方法が紹介されている。本は読んで終わりにしてはいけない。
「読書で自分を変えたい」そう感じた時の“自分への投資”として、この1冊は最適だ。人生に影響を与えうる、意味のある本の読み方を教えてくれるだろう。
文=ひがしあや
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