巻かない・編まない・結ばない……毎日「しない」ことを選べば不器用さんでも5分以内でできる“垢抜けヘアアレンジ”が完成

健康・美容

公開日:2020/4/1

『しないヘアアレンジ』(工藤由布/サンマーク出版)

 ヘアスタイルは、人の印象を左右する。TPOやその日のスケジュール、天気などに合わせて結んだり、巻いたりして雰囲気を変えている方も多いが、そんな女性たちが眩しく見えてしまうズボラ女子はきっと筆者だけではないはず。いつもと違った自分になりたいけれど難しそうに感じられ、ヘアアレンジに挑戦できない。

 この気持ちに共感した女性に、ぜひ読んでほしいのがInstagramフォロワー7万人のスタイリスト、工藤由布さんが執筆した『しないヘアアレンジ』(サンマーク出版)。本書には時間のない朝にも役立つ、てっとり早く綺麗になれるヘアアレンジがたくさん。書籍は180度開くように作られているので、各ページをじっくりと見ながらアレンジに取り組める。

 何をするかではなく、「何をしないか」を重視した工藤流ヘアアレンジは肩の力が抜けた、ほどよいおしゃれスタイルを生み出す。プロがこっそり使っている簡単な時短ワザも併せてチェックしていこう。

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「巻かない」を選んでもゆるふわヘアは作れる!

 本書は自分の悩みやその日のコンディションなどに合った、ぴったりのヘアアレンジが探しやすい。

 掲載されているこなれヘアスタイルは「崩し方」や「結び方」を少し工夫するだけで完成させられるものばかりだ。

 例えば、朝は時間がなくて巻く時間を作れないという方はあっという間にゆるふわヘアになれる“髪の崩し方”にチャレンジしてみてはいかがだろうか。そもそも不器用だとヘアアイロンを使うだけで、時間がかかってしまう人も多いのでは? 崩すだけなら朝の時間がうんと解消されるからオススメだ。

 崩すときのポイントは、たった2つ。まずひとつめは束ねた表面の毛に触らないよう、内側から毛束を引き出すこと。そして、毛束を引き出す箇所が互い違いになるように意識することだ。

 この時、丸顔の人はトップを、面長の人はこめかみ横を引き出すと輪郭の印象も変えられる。慣れないうちは10本の毛束をゆっくり頭皮から2cm引き出すようなイメージを心がけてみよう。

 ちなみに後頭部は確認が難しいので、初めのうちは鏡で見える位置の毛束で練習を。

 ヘアアレンジは他人の手を借りずになりたい自分に変身できる、手っ取り早く可愛くなれる方法。基本の崩し方を覚えるだけでも、理想の「私」に近づくことはできるのだ。

自分に合った「進化系くるりんぱ」を

 ヘアゴム1本ででき、こなれ見えする「くるりんぱ」は不器用女子や忙しい方の強い味方。だが、一般的な結んだ髪を分けて真ん中で一回くぐらせるくるりんぱは、毛量の少ない人にとっては頭皮が見えやすくなるため、挑戦しにくいヘアアレンジであることも…。その切実な悩みは、左右の耳から前あたりの髪だけでくるりんぱをすることで解消できるという。

 髪質だけでなく毛量にも個人差はあり、年齢を重ねるごとに髪の量に対する悩みが募っていく場合もある。だが、こうしたアレンジ法を知っていたら、自分の変化に柔軟に対応しつつ、その時々の「私」に合ったおしゃれが楽しめるはず。

 本書には他にも「ヨガをする人のための逆りんぱ」や「毛量が多い人のためのくるりんぱ」も収録されているので、悩みに合わせ、そちらもチェックしてみてほしい。

ハーフアップをやめて「3分の1アップ」で今風に

 顔まわりに毛束が残るハーフアップはダウンスタイルよりも明るい印象を与えられる、使い勝手のいいヘアアレンジ。しかし、手軽にできるアレンジ法だからこそ、結ぶ位置や量、顔まわりの毛の出し方で昭和っぽくなってしまうこともある。

 ハーフアップはそのネーミング通り、髪の上半分を束ねるものだと思われがち。しかし、今風に見せるにはハーフではなく、3分の1を目安にまとめるのがポイント。

 なお、分け目がギザギザになるように髪を取ったり、ポニーフックのような便利アイテムを活かしたりすれば、より華やかなハーフアップが完成する。

 本書のアレンジはどれも5分以内で完成するものばかりだ。「巻かない」「編まない」「結ばない」「ゴム隠しをしない」など、さまざまな「しない」を選んでヘアアレンジを選べる構成になっているので、その日の時間の余裕や天気などを見て、どのアレンジにするか気楽に決めていくことができる。

「したい」「なりたい」の気持ちを大切にしながら、頑張らないおしゃれを楽しんでほしい。

文=古川諭香