マンネリにさよなら! 自由な発想で楽しむサンドイッチレシピ

暮らし

公開日:2020/9/29

お弁当サンド
『お弁当サンド』(若山曜子/KADOKAWA)

 おいしいサンドイッチを作りたいけれど、レシピがいつも同じでマンネリになりがち。そう考えている人もいるのではないだろうか。

『お弁当サンド』(若山曜子/KADOKAWA)では、市販の食パンやバケットを使い、新鮮な組み合わせのサンドイッチを提案している。

 著者が「サンドイッチは自由な食べ物だ」を思ったきっかけは小学生の頃。ドイツから戻った帰国子女の友人がお弁当として食べていたサンドイッチだそう。著者の記憶によれば、そのサンドイッチの具は、幾重にも重ねられたハムのみ。少しもらって食べたところ、いつも著者が食べていたサンドイッチとはまったく違うバランスで、特別においしく感じられたという。

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 本書のレシピは、著者の料理家としての経験から生まれるレシピのほか、旅先で食べた味、学生時代に食べた懐かしい味の再現レシピも収録。

 著者によれば「サンドイッチは市販のパンを使うので、気負わずささっと作れます。中にはさむ具もパンも自由自在。具の組み合わせ次第で、新たな味わいに出会えますよ」とのこと。

揚げ卵とレタスのサンド(本書21~22ページ)

揚げ卵とレタスのサンド

 この「揚げ卵とレタスのサンド」は、冷蔵庫に常備している卵とレタスを使ったレシピだが、卵は目玉焼きにして具材にしているところがミソだ。

 作り方は、まず、フライパンにごま油を入れて卵を割り入れ、揚げ卵を作る。同じフライパンにレタスを入れてさっと炒めたら、豆板醤とオイスターソースを加えて混ぜ、汁けを切る。パンはバゲットを使う。バゲットの側面から包丁を入れて切れ目を入れたら、マスタードとバターを混ぜたものを切り口に塗り、レタスと揚げ卵、香菜をのせてはさんだら完成。

にんじんのツナマヨサンド(本書68ページ)

にんじんのツナマヨサンド

 作りおきしておいたおかずも、サンドイッチの具として変身することができる。作りおきおかずの定番、「キャロットラペ」とツナを具材にした「にんじんのツナマヨサンド」がそのひとつ。

 作り方は、まず、ツナ缶の汁けを切ったものにマヨネーズとこしょうをあえる。次にパンの片面にバターを塗り、ツナとキャロットタペをはさむだけ。

 味わいも栄養的にもバランスのいい組み合わせのサンドイッチだ。ツナがない場合は、ハムでもOK。クミンやパセリを加えても美味だ。

 ちなみに、具材となる作りおきおかずのレシピも紹介されているので、「キャロットラペのレシピを知りたい」という人にも安心だ。

焼き肉サンド(本書80ページ)

焼き肉サンド

 食べざかりの子どもには、牛薄切り肉を使った、がっつり系のサンドイッチがおすすめ。牛薄切り肉をたっぷりサンドした「焼き肉サンド」は満足感たっぷりのメニュー。

 作り方は、フライパンにごま油を入れて中火で熱し、牛肉を炒める。肉の色が変わったら、しょうゆ、みりん、おろしにんにく、白すりごまを混ぜて加え、牛肉にからめる。バットに取り出して粗熱を取ったら、バターとコチュジャンを混ぜたものをパンに塗り、牛肉と貝割れ菜、サンチュを順にのせてはさんだら完成。

 この他にも、世界各国のさまざまなサンドイッチのレシピも掲載されている。例えば、韓国のサンドイッチのレシピ「キウイバターサンド」は、キウイをさっと煮詰めたジャムとハム、チーズ、バターを合わせたサンドイッチ。異国情緒に触れつつも、新鮮なおいしさを味わえるだろう。

 ぜひ、サンドイッチ作りの参考にしてみてほしい。

写真=邑口京一郎 文=須川奈津江

【著者プロフィール】
若山曜子
料理研究家。東京外国語大学フランス語学科卒業後、パリへ留学。ル・コルドン・ブルーパリ、エコール・フェランディを経て、パティシエ、グラシエ、ショコラティエ、コンフィズールのフランス国家資格(C.A.P.)を取得。パリのパティスリーやレストランで研鑽を積み、現在は自宅での料理教室、書籍や雑誌、企業へのレシピ提供などで幅広く活躍。