「俺、この戦いが終わったら結婚するんだ」──待て、そのセリフは言っちゃダメだ! 立ててはならぬ「死亡フラグ」に気をつけよう

マンガ

公開日:2020/11/17

明日から使える死亡フラグ図鑑
『明日から使える死亡フラグ図鑑』(茶んた/宝島社)

 生物というものが「死にたくない」と思うのは、生存本能的には当然といえよう。ゆえに健康に気を遣い、危険をなるべく避けて生活している人は基本的に正しい。しかし、である。もしも知らず知らずのうちに「死」へのトリガーを引いてしまっていたとしたら……? 一般的に「死亡フラグ」と呼ばれるそれは、発言や行動がまさしく「死」へと繋がることが確実視される極めて危険な存在だ。だからこそ、人は「死亡フラグ」をよく理解し、似たような状況に陥ったとき、そういった言動を回避しなければならない。『明日から使える死亡フラグ図鑑』(茶んた/宝島社)は、気をつけるべき「死亡フラグ」が網羅してある非常にありがたい一冊だ。

 もちろん断るまでもないだろうが、現実に死亡フラグなんてものがあるわけではない。これは漫画や映画などの世界で、キャラクターが「死亡する前にやりがちなこと」を指しているのだ。とはいえ人生、何が起こるか分からない。フィクションが現実化してしまわないように、どのようなものが死亡フラグとされているのか、知っておくことに意味はあるはず。ここでは気になった死亡フラグをいくつか紹介してみたい。

戦いが終わったら結婚する人

 かなりメジャーな死亡フラグのひとつで、例えば「俺、この戦いが終わったら結婚するんだ」なんて文言をネットで見かけたという人も多いだろう。戦争などを描いた作品によく見られるシチュエーションで、悲劇の導入としては最適といえる。本書でも「散る美学」と称して「ハッピーエンドは不正解」とまでいうのだから、死を約束された発言者の心境は、いかばかりであろうか。

冥土の土産にいろいろ教えてくれる人

 よくスパイ映画などで「冥土の土産にいいことを教えてやろう」とかのたまう敵キャラを見かける。そういう人物は大抵の場合、予期せぬ何かが発生して非業の最期を遂げるのだ。本書では「冥土の土産オジサン」になりたくなければ、さっさと銃のトリガーを引けと指摘。まあもしも現実にこんな状況があったらそれが正しいのだが、それではドラマが終わってしまうので作劇という観点からすれば0点なのである。

嵐の日に畑の様子を見に行く人

 本書いわく「宇宙から飛来したエイリアンはコーン畑に落下する」のだそうだ。そして嵐の夜、異変を感じた農夫が畑を心配して見に行くと……。あとはお察しの通りだが、私はここでちょっと考えてみた。先に死亡フラグは現実にあるわけではないと述べたが、本件に関しては一概にそうともいえないかもしれない、と。そう、台風が襲来した夜、田畑が心配で見に行った農夫が、増水した川に流されて……なんてニュースを聞いたこともあったからだ。エイリアンはともかく、嵐の日に田畑を見に行くことは実際にヤバいので避けたほうがいいだろう。

 この他にも「古い洋館に避難するグループ」や「夜の警備員」など、さまざまな死亡フラグが満載の本書。著者はあとがきに「油断と慢心による気の緩みが死に繋がることが多い」と記している。確かに現実でも油断や慢心は、死なないまでも失敗に繋がりやすいもの。とりあえず本書にはそういった事例が多く紹介されているので、気になる人はぜひ確認してもらいたい。

文=木谷誠

この記事で紹介した書籍ほか

明日から使える死亡フラグ図鑑

著:
出版社:
宝島社
発売日:
ISBN:
9784299009876