書くのが苦手な人必見! 「かつて文章が苦手だった」プロが教える文章の書き方

ビジネス

公開日:2021/2/3

文章の問題地図「で、どこから変える?」伝わらない、時間ばかりかかる書き方
『文章の問題地図「で、どこから変える?」伝わらない、時間ばかりかかる書き方』(上阪徹/技術評論社)

 文章を書く機会は多い。メール、日報、企画書、リモートワークの普及によりチャットでやりとりすることも増えた。そうなると

「何を書いていいか分からない」
「読みづらいと言われる」
「何度も書き直しを命じられる」
「支離滅裂で分かりづらい」

 などと、悩む人も少なくないだろう。

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 そんな、文章を書くのが苦手な人におすすめしたいのが『文章の問題地図「で、どこから変える?」伝わらない、時間ばかりかかる書き方』(上阪徹/技術評論社)だ。著者の上阪徹氏は、これまで3000人以上にインタビューを行い、数々の書籍を執筆している文章のプロ中のプロ。

 上阪氏は、「大学を卒業するまで、書くことは大の苦手でした」と語る。そんな上阪氏だからこそ、文章を書くのが苦手な人の気持ちが分かるのだろう。

 本書で紹介している文章術向上のポイントをレベル別に4つ紹介したい。

■【初級】文章を書くのに時間がかかる

 文章が苦手な人ほどやりがちなのが「いきなり書き始める」こと。上阪氏曰く、まずは文章を作る要素である“素材”を整理することが大切だという。

 素材とは以下の3つ。

①事実
②数字
③エピソード(会話・感想)

「事実」とは、経歴や受賞歴、どんなものなのか、など。「数字」は売上高や従業員数、年数など。「エピソード」は自分が思ったことや驚いたこと、人から聞いた話など。

 この3つを整理して、文章の設計図を最初に組み立てる。そうすることで、途中で迷子になることなく、書き終えることができるのだ。

■【中級】構成がうまくできない

 素材を集めた。でも、上手に構成が組み立てられないから結局書けない。そう悩む人もいるだろう。ここでやってしまいがちなのが「起承転結」で文章を書こうとすること。

「え? 学校で習ったのだから、これで良いんでしょ?」と思うかもしれないが、結論を最後に伝えるのはビジネスでは相性が悪く、結論は最初に書くスタイルが多いのだとか。

 さらに、先ほど集めた素材を箇条書きにして、文章を書く「目的」と文章を読む「読み手」を考える。そこから相手が目の前にいて、話すように流れを考えてみるのが良いそう。このように、頭の中で考えるのではなく「見える化」することが大事とのこと。

 ちなみに、個人的には付箋を使うと整理しやすくおすすめだ。

■【上級】長い文章にひるむ

 3000字のレポートを書きなさい。原稿用紙にして7枚半。こんなことを命じられた日にはテンションはガタ落ちだ。

 本書では、そんな長い文章にひるんでしまう最大の理由は「素材が足りない」からだと指摘する。確かに「好きなアニメ・映画・本について語ってください」と言われれば、1時間語るのは容易い。ちなみに、1時間語った内容を文字にすると約18,000字になる。こんなことができるのは、自分の中に蓄積されている素材の量が多いからだ。

 だからこそ、素材を増やすことが長い文章を書く“最適解”となる。そのため、ヒアリングが可能なのであれば「さまざまな角度から質問」したり、「五感をフル活用して、メモを取り、写真を撮ること」をしたり。ネットや社内を探して、過去のデータを集めるのも手だろう。

■【最上級】読みづらい

 構成は問題無い。長い文章も苦にならなくなった。それなのに「お前の文章は読みにくい」と言われたら、モチベーションはダダ下がり。そこで、本書で紹介されている文章が読みにくくなるポイントを4つ紹介しよう。

①漢字が多すぎる
②専門用語、カタカナ用語ばかり
③一文が長い、句読点が少ない、飾り言葉や表現が多い
④文字だけびっしり

 アナタが書いている文章は、この4つに当てはまっていないだろうか。①と②はもちろん、意識していないと、ついつい一文は長くなってしまうし、余計な飾り言葉を付けてしまいがち。改行されていない文字びっしりの文章は、速達で送り返したくなる。

 自分がされてイヤなことは文章でもしてはいけない。読み手を考えた文章を書きたいものだ。

 ここで紹介したポイントは、ほんの一部。とはいえ一度に全てを頭に入れて実行しようとすると、何も書けないだろう。著者も言っているが「もっと肩の力を抜いて、文章とつきあおう」。それが一番の文章術かもしれない。

文=冴島友貴

この記事で紹介した書籍ほか