ヒロシが山を購入! NEWSの小山&加藤の番組企画でも話題に。数十万円で3000坪の土地が手に入ることも!

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更新日:2021/4/9

ヤマケイ新書 山を買う

著:
出版社:
山と渓谷社
発売日:

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山を買う
『山を買う』(福崎 剛/山と渓谷社)

 ソロキャンプで有名なお笑い芸人・ヒロシさんが山を購入したり、 TBSの深夜番組『NEWSな2人』でNEWSの小山慶一郎さんと加藤シゲアキさんが実際に売りに出されている山林を見分しながら購入を検討するまでの様子が放送されるなど、「山の購入」に注目が集まっている。

 でも土地の購入なんて一般人にはムリ……と思うかもしれないが、実は価格としては無理なく買うことができる。『山を買う』(福崎 剛/山と渓谷社)は、ごく普通の社会人にまで山を買う人が増えている現状のレポートであり、その購入ノウハウもまとめた1冊だ。

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 同書によると、山を買う人が増えている背景にあるのは、やはり近年のキャンプブーム。キャンプ場の混雑や、人のいない環境での「ソロキャンプ」を好む人が増えたことにより、プライベートキャンプ場のニーズが高まり、山の土地を専門に売買する業者も増加中だという。

 そのひとつの会社「山林バンク」では、問い合わせ件数も大幅増加。2020年の件数は2019年の10倍で、その3割は女性というから驚きだ。

 同書には実際に山を購入した人の事例も12件紹介されているが、また驚くのはその価格が安いこと。650坪の土地を50万円で購入した人もおり、著者によると「山林(の土地)の場合は数十万円から数百万円を出すだけで簡単に3000坪以上の土地を購入することができる」という!

 そうした安値の背景にあるのは、山の土地は持っているだけで固定資産税がかかること。もともと山の近くに住む土地持ちの人からすれば、何も活用していないのに税金ばかり取られる土地はタダ同然でも手放したい。一方で、誰にも邪魔されない場所でプライベートキャンプを楽しみたい人や、キャンプ場を開きたい人からすれば、格安で買える山の土地はお宝のような存在。その両者のニーズがマッチして売買が進んでいるのが、今の「山を買う」ブームなのだな……と本書を読んで理解ができた。

 また本書には、「購入した土地の保安林を間伐してもらったら200万円の利益が出た」という投資好きには注目の逸話も掲載されている。また山の土地を購入した人の多くが、実は現地に一度も訪れていない現状や、自分の山から倒れた木が近隣の建物を壊してしまい修繕費を請求されたケースも紹介されている。要するに山の土地を買うことには、一般の人には知られていないメリットもデメリットもあるわけだ。

 そして購入した山を適切に維持管理するためには「下刈り」「間伐」「枝打ち」「つる切り」「林道整備」といった作業が必要なことも本書では紹介されている。もちろんその作業は有料で委託することが可能だが、植物や動物が生きる土地を買うことには、家を買うこととはまた違う知識も責任も求められる。

 数十万円のお金さえ出せば、誰でも購入可能な山の土地。だが、購入したまま放置すれば、その土地の自然や周囲のコミュニティを破壊することにもなりかねない。そうした事態を防ぐためにも、購入を考えている人は山の土地に関する知見を高めることが求められるし、本書はその一助となる存在といえるだろう。

文=古澤誠一郎

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山と渓谷社
発売日:
ISBN:
9784635510738