ボケは才能9割、ツッコミは練習9割。目指すべきはツッコミ!/すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術

マンガ

公開日:2023/12/30

 「コミュ力を鍛える」という言葉があるように、コミュニケーションに苦手意識がある人や、もっと上手く話せるようになりたいと思っている人は多いのではないでしょうか。

 今回ご紹介するのは、芸人たちが使っている“ちょい足し”してコミュニケーションを円滑にするテクニックを、実際に使えるレベルにまで落とし込んだトーク&雑談術。人気コント集団ザ・ニュースペーパーに19年間在籍し、もともとアガリ症で人見知りだった著者の桑山元さんが、舞台に立つために編み出してきたり学んだりしたものに、アレンジを加えたテクニックをまとめました。

 すぐに簡単にマネできる“ちょい足し”テクニックの「つかみ・ツッコミ・リアクション・アドリブ・まわす力(MC力) etc.」を、豊富なマンガイラストも使って紹介します。日常や職場の仕事から雑談までさまざまなシーンで活用できますよ!

※本作品は『すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術 お笑い芸人・話し方講師の二刀流が教える56の絶対ウケる法則』(桑山元/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました

すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術
『すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術』
(桑山 元/日本実業出版社 )

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すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術

 19年間お笑い芸人をやってきて、現在は話し方講師もしています。私の経歴を聞いた方からの要望で「教えてほしいこと」の中で一番多いのは何だと思いますか?それは「どうしたら笑いがとれる話ができるか?」です。

 その要望をよくよく聞いてみると、「お笑い芸人のように爆笑がとれる話し方を学びたい」というものがほとんどです。言ってみればボケの部分です。それだけ「お笑い=ボケ」の印象が強いのでしょう。実際、ボケは花形でもあり、目立つのも確かですから、皆さんのお気持ちはわかります。

 

 ですが、ここで考えて頂きたいのが「ボケ」の定義です。ボケというのは、通常の行動や会話の中で、意図的に間違えた言動や違和感のある間を作り出して笑いを誘う役のことです。元々は、とぼけた役という意味の「とぼけ」が語源だそうです。

 つまり、ボケとは常識の外側にあるものであり、普通ではない状態なのです。予想だにしない突飛な言動だからこそ、つい笑ってしまうのです。人が思い付かないことを思い付く。もはや天才の領域です。これは訓練によってどうにかなるものではなく、センスだと思っています。

 

 「お笑い芸人のように爆笑がとれる話の仕方を教えて下さい」というのは、「誰も思い付いたことがない発明を、手軽にコンスタントに思い付くプロセスを教えて下さい」と言っているのと同じです。それって、公式化できない発明だからこそ尊いのです。ボケも同じです。誰もができるわけではないからこそ、花形なのです。

 

 一方でツッコミはというと、これまたセンスが要求されます。「何だ、結局無理じゃねぇか!」といわれそうですが、ちょっと待って下さい。ツッコミは、ボケよりハードルが低いのです。

 ツッコミは練習によって、ある程度のところまでいけます。もちろん、そこから先はセンスが要求されるのですが、一定のレベルまではいけます。それは何故かというと、ボケがアクションだとすると、ツッコミはリアクションだからです。

 

 極端な言い方をすると、「今まで誰も見たことがない動き」を求められるのがボケです。「その動きを見て、リアクション」することを求められるのがツッコミです。ツッコミは、リアクションがベースとなっているため、正解はないものの、何となくのパターンが存在します。ボケを見ての感情(驚き、呆れ、焦り、怒りなど)を伴いつつ、感想を言ったり、修正したりするのです。

 つまり、ツッコミは「ボケのどこがおもしろいのか?」を見つけることから始まるのです。求められるセンスは2つ。「面白さを見つけ出すセンス」「どう伝えるかのセンス」です。ツッコミ上手な人は、何気ない相手の言動から、違和感や面白さを見つけ出すのがうまいのです。

 トレーニング方法としては「街で見かけたちょっと気になる風景」。街中で見かけた看板やポップ、値札で違和感を感じたものに対して「どこが違和感なのか?」「一言足すとしたら?」を考えるのです。

 

 この「#街で見かけたちょっと気になる風景」なかなか好評なんですよ。気になる方はX(旧ツイッター)で検索してみて下さい。

 

<第3回に続く>

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