正月様は元旦でなく「大晦日」にやって来るって知ってた? 【知らないと恥ずかしい年末年始のしきたり】連載第2回

暮らし

2018/12/31

『日本人のしきたりいろは図鑑』(トキオ・ナレッジ/宝島社)

 日本には豊かな四季があります…といわれていても、毎日そのうつろいを意識するのは難しいもの。そんな現代人にとって、季節の変化やそれに伴う行事・しきたりをもっとも身近に感じるのが、年末年始シーズンではないでしょうか?

 大掃除や初詣、なんとなく決まりごとのように毎年やっているけれど、「これ、なんで?」と感じる素朴な疑問について、イラスト付きで分かりやすく説明してくれるのが『日本人のしきたりいろは図鑑』(トキオ・ナレッジ/宝島社)。知ると奥が深い一節一節をご紹介します。

■昔は大晦日の“日没”が新年の始まりだった! (本書49ページ)

 新年にやって来るのが年神様。別名では正月様とも呼びます。日にちが変わるタイミングをどう捉えるか、現代人と昔の日本人には大きな違いがあったそうです。現代人は午前0時(24時)に日が改まると考えますが、昔は日没が1日の境だったそう。そのため、年の境は「大晦日の日没」だったのです。

『日本人のしきたりいろは図鑑』(宝島社)49ページ

 今年ユネスコ無形文化遺産に認められた秋田・男鹿半島の「なまはげ」もそういった年神様のひとつ。包丁を手に恐ろしい形相でやって来る鬼に、小さな子どもたちが泣き叫ぶイメージは強烈ですが、現代でも大晦日にやって来るなまはげは、「わるいご」の怠惰を戒め、厄を払って吉事をもたらしてくれるありがたい存在です。

 本書では、この他にも食文化だけでなく冠婚葬祭や季節の行事など、知っていないとふとした折に恥ずかしい思いをしてしまいそうな、「日本のしきたり」がぎゅっと凝縮されています。「一富士・二鷹・三茄子が縁起が良い理由は?」などなど、ページをめくるだけで楽しく和のマナーを身につけられる1冊を手元に置いて、知的に充実した新しい1年を送ってみては?

文=田坂文