運動会、最初の競技は「しっかりつかんで黙らせて」/『義母ダンジョンにハマっています。』⑦

文芸・カルチャー

公開日:2019/7/18

 5万人以上がザワついたツイートが書籍化! 2児を育てるワーキングマザー・秋山さんと、不思議な常識の中で生きる義母とのとんでもないエピソードが満載。「義母ダンジョン」の中で奮闘する秋山さんの戦いを10回連載でお届けします!

『義母ダンジョンにハマっています。』(秋山/KADOKAWA)

運動会

諸般の事情により今週末の息子の運動会に義母が来ることになりました。

夫は出張で不在ですので、事前の打ち合わせのとおり

A型の嫁は各員戦闘配置へ、

O型の嫁は後方支援、

B型の嫁は負傷した者の手当、

AB型の嫁は大鍋でおでんのタネを煮込んでいてください。

私は今からすっかり忘れてしまった笑顔の練習をします。

呪文

運動会当日。

義母が我が家にやってきて次男を見るなり

「あら、しばらく見ないうちにまたあっち(私)の顔に似てきたわね」

と言ってましたが、

これには「おはようございます」の意味もあるんだと

現地のコーディネーターが言ってました。

幸先の良いスタートが切れそうです。いってきます。

黙らせて

運動会に行ってきました。

競技の一種目めは、受付をしていた保育士に

「土曜日にわざわざご苦労さまです。

今話題ですよね、過酷な環境で安い賃金で働かされる保育士って

と言った義母を素早く隔離する

「しっかりつかんで黙らせて」でした。

プログラムに載ってませんでしたが

なんとか上手くこなせました。

【ダンジョン後日談】
そのあと全然知らない人に「私を含めて息子も○○(有名私立幼稚園)だったものですから、こういう庶民的な運動会って初めてなんですの。この青いシートに人が座るんですか?」と喋り始めた義母を移動させる競技も行いました。開会前から私だけ汗だくでした。

ババア‼ カメラー‼

親子競技の時お義母さんにカメラを渡して撮影をお願いしたんですけど、

いざ出番が来た時に

チラッとそっちに目をやったら満面の笑みで

「孫ちゃーん♪」と拍手してる義母が見えたので思わず

「ババア!! カメラー!!」と叫びそうになりました。

結局ババアは最後まで首から重りを下げて手拍子してました。

キャメラマン

運動会の後日談。親子競技のあと、義母が

「撮影忘れちゃったwでも園専属のカメラマンがいるんでしょ?」と言うので、

うちの園はないですよと答えたら逆ギレして、

保育園に電話を入れ、園の運営を妨害した疑いが持たれている。

調べに対し姑は「自分のことは棚に上げた」と

大筋で容疑を認めている。

歌丸「私が姑になって

“園にプロのキャメラマンを入れるよう改善要求しといたわよ”と報告しますので、

皆さんは嫁になって行動してください。

はい円楽さん保育園にスライディング土下座早かった」

<第8回に続く>

■プロフィール
秋山
2児を育てるワーキングマザー。2016年10月よりツイッターを始める。義母とのとんでもないエピソードをテンポのよい言葉でツイートし、またたく間に大人気に。嫁姑問題に悩む、多くの人の心をつかんではなさない。

Twitter:aki8ma_3