どうすれば相手は自分に好意を持ってくれる? “すぐに効く”シンプルな方法/神トーーク⑥

ビジネス

公開日:2020/6/18

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『神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り』(星渉/KADOKAWA)

「好意の返報性」という心理的効果をフル活用する

「相手に安心感を覚える」ことは、「相手に心を開く」という言葉に置き換えることができます。

 そして、相手に心を開いた際の究極の感情は「好意」、つまり「この人のことが好きだ」と思う気持ちです。もちろんこれは「恋愛感情」としてだけではなく、上司として、同僚として、後輩として、友人、仲間として好意的に思うことも含まれます。

 つまり「人の心を動かす」影響力は、あなたのことを好きだと感じてくれる人が多ければ多いほど、大きなものになるということです。

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 では、日常のコミュニケーションにおいて、どうすれば相手はあなたのことを「好きだ」と感じてくれるでしょう? どうしたら、あなたに好意を持ってもらえるでしょうか?

 これまでお伝えした「絶対に否定をしない」「最後まで話を聞く」「頭ごなしに怒らずに、理由を聞く」「笑顔で反応する」「聞く姿勢に気を配る」などは、もちろん相手に安心感を与えて、あなたへの好意を作る手伝いをしてくれます。

 しかし、これらよりももっと“すぐに効く”方法があるのです。

 それはとてもシンプルな方法なのですが、あなたの周りに実践している人は、おそらくいないでしょう。そして、これを聞いてもほとんどの人が“恥ずかしいから”といって実行しないと思います。だからこそ、この方法を実行できる人は、他の誰よりも周りからの好意を集めることが可能となります。

 そのシンプルな方法とは、「あなたのことが好きです」と伝えること。

「そんなこと言えるわけないでしょ!」という声が聞こえてきそうですが、別に“愛の告白”をしてくださいと言っているわけではありません。

「返報性の法則」という言葉をご存じでしょうか?

 簡単に言うと「人は、自分に何かをしてもらったら、お返しをしなければいけない気持ちになる」ことです。「バレンタインデーにチョコレートをもらったら、ホワイトデーにはお返しをしなければいけないと思う」――これも返報性の法則です。

 そして、「好意の返報性」もあります。これは人から「好きだ」と言われたら、もらった好意に対して「好意」で返したくなる心理のことを言います。

「好きだ」と伝えることで、言われた相手は今いる場所に安心感を覚えるようになります。そして次第に、「好きだ」と伝えてくれた相手=好意をくれた相手に、好意を返し始めます。

 そう、相手もこちらのことを好意的に思ってくれるようになるということです。

 最初はこちらから好意を伝えていたのに、気がつけば相手がこちらに「安心感」と「好意」を持ってくれるようになる。そして、当然のことながら、「安心感」を覚え「好意」を持っている人の話には耳を傾けて協力してくれる。つまり、あなたの人の心を動かす影響力が大きくなる、というわけです。

なぜ「好きと発言する回数」と「信頼度」は比例するのか

 しかし、恋人ならいざ知らず、職場の部下や後輩、同僚に面と向かって「好きだ」とはなかなか言えないのも事実。「変に勘違いされたら困るから言えない」という人がほとんどだと思います。

「私はあなたのことが好きです」

 普通に考えたら、日常会話の類ではありませんね。下手したら、今の世の中においては「それ、セクハラです」と言われかねません。

 そこでまずは、以下のことを試してみてください。

①「集団」を好きだと言う

(管理職の立場なら)「本当にこのチームのみんなのことが好きなんだよね」

(先生の立場なら)「本当に自分の生徒のことが好きなんです」

(何かの生徒の立場なら)「一緒に学んでくれている人たちのことが好きなんです」

(旦那さんや奥さんに)「私は本当にこの家族のことが好きなの」

 対象を「個人」から「集団」にぼやかすことによって、「『好きだ』と言う」ことのハードルを意図的に下げる手法になります。

②相手の「行動」を好きだと言う

「最後まであきらめない姿勢が好き」

「好きなものは好き、嫌いなものは嫌いだと言えるところが好きです」

「そういうふうに先回りできるところが好きだな」

「事前にしっかりと準備できるところが好きなんです」

「前に言ったことをしっかりと覚えてくれているところが好きです」

 まだ、これでも直接的な感じがして言うことに抵抗があるという人は、次の言い方を実践してみてください。

③相手の「モノ」を好きだと言う

「その鞄の色、素敵ですね。私もその色、好きです」

「そのネクタイの柄、素敵ですね。その柄、好きです」

「おしゃれなスマホケースですね。そのデザイン、好きだな」

「ハワイに行ってきたんですね。私もハワイ、好きなんですよ」

「ワインが好きなんですね。私もワインが好きです」

 どうでしょう? これなら実践できるのではないでしょうか?

「集団」「行動」「モノ」を好きだと言うことが、なぜ私たちの人望につながるのか?

 脳科学的に説明すると、私たち人間の脳は、頭の中で言葉を解釈するため「主語を理解できない」性質があります。そのため「集団」「行動」「モノ」を好きと言われると、自分のことが好きなんだと勘違いを起こします。

 よって、相手が気がつかないうちに好意を伝えられるわけです。

 これを繰り返すと「何かあの人に好感を持つんだよね」という現象が起き、周りは自然とあなたの味方になっているのです。

 さらに、「好き」という言葉は、好意が伝わるだけではなく、周りに「この人は物事のいいところを見ようとしている人なんだ」と伝わります。そんな視点を持っているということが周りに伝わることも、人望を得ることにつながるわけです。

 あなたは、1日の中で何回「好き」という単語を言っているでしょうか?

「好き」という言葉を遣う回数=あなたの信頼度と言えるかもしれません。

人の心を動かす「神トレ」

今日から1日10回「好き」と言おう。集団に対して、相手の行動やモノに対してでもOK。とにかく10回「好き」という発言をしてみてください。その際、相手の表情がどう変化し、自分自身がどんな気持ちになったかに注目してください。

<第7回に続く>

この記事で紹介した書籍ほか