洋服は5着だけ。日常生活をパターン化する/すごいメンタル・ハック④

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公開日:2021/3/5

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世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術
『世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術』(内藤誼人/清談社Publico)

HACK 04 日常生活をパターン化する。

 私たちの生活には、ものすごく多くの選択があふれている。

 朝起きれば、どんな洋服を着るかどうかを考えなければならないし、朝食に何を食べなければならないかも考えなければならない。お昼もそうだ。仕事が終わって帰宅してからも、どんなテレビ番組を見ようかと考えなければならなかったりする。

 こういう細かい選択は、ひとつひとつを見ればたいしたことがないように思われるが、積もり積もれば大きなストレスとなる。

 スワースモア大学のバリー・シュワルツによると、現代人はさまざまな選択ができ、それだけを見れば幸せだと思われるかもしれないが、現実には不幸になっているという。

 シュワルツによると、数多くのテレビチャンネルから、自分の好きな番組を見つけようとして、ザッピングするような人ほど、不満が高くなるそうだ。

 また、たくさんの洋服を持っていて、どの洋服を着るかを考える人ほど、やはり人生の不満度は高まるという。

 昔の人は、何をするにしても、選択肢がなかった。

 職業も、だいたいは親のあとを継ぐものであったし、結婚相手も親が決めるか、せいぜい隣近所の人から選ぶだけであった。食事などは毎回、ご飯とみそ汁と漬物くらいで、考えることもなかった。

 ところが、現代人は違う。それこそ、おびただしい選択をしなければならず、そのたびにいちいちストレスを感じなければならなくなったのだ。

 では、どうすればストレスを感じずにすむのかというと、簡単なことで日常生活をできるだけ定型化してしまうのだ。

 たとえば、朝食は必ずフルグラやシリアルにするとか、テレビは決まったニュース番組だけを見るとか、やることを定型化してしまうのである。そうすれば、何も考えずに行動することができる。いちいち思い悩むこともない。

 洋服などは、そもそも5着だけ買っておけばいい。それを月曜から金曜まで着ることにすれば、洋服選びで悩まなくてすむ。月曜はこれ、火曜はこれ、という具合に決めておけば、自動的に洋服が決まるからである。

 つまらないことで悩みたくないのなら、自分の生活を、できるだけ定型化してしまうことだ。

「毎日、決まったことをするのではつまらない」と思うかもしれないが、違うことをやろうとするから疲れてしまうのであって、毎日、同じことをくり返したほうが、私たちの心は穏やかになるものなのである。

<第5回に続く>

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