失礼な言葉に要注意! 好かれる会話の6ヶ条を押さえよう/人間関係がラクになる 言い方&返し方の技術

ビジネス

公開日:2021/9/16

 「何か言われてもうまく返せない」「言葉足らずでイラッとさせてしまう」など、会話でのモヤモヤを実感することはありませんか?会議がウェブ上で行われるようになっても、メールでのやり取りやSNSの活用が増えても、コミュニケーションの重要性は変わりません。

そこで、伝える力【話す・書く】研究所所長である山口拓朗さんが、会話がスムーズにいくようになるうまい言い方や、一目置かれるスマートな返し方を紹介します。

どんなときでもコミュニケーションが大事!無意識に使う“イラッとワード”に要注意!

※本作品は山口拓朗著の書籍『好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術』から一部抜粋・編集しました

好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術
『好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術』(山口拓朗/日本文芸社)

はじめに

 仕事も家庭も、友だち付き合いも、コミュニケーションなくして成り立ちません。会議がウェブ上で行われるようになっても、メールでのやり取りが増えても、SNSの活用が増えても、コミュニケーションの重要性は変わりません。

 コミュニケーションツールが充実し、価値観が多様化した現在では、コミュニケーション能力を問われる場面は、ますます増えています。こうした状況に呼応するように、悩みもどんどん増加しています。

「取引先との話がかみ合わず、仕事がスムーズに進まない」
「気遣いの言葉をかけたつもりが、イラッとされた」
「部下に注意したら“パワハラだ”と辞められてしまった」
「旅行の話をしただけなのに自慢ととられ、友だちに避けられるようになった」

 そんな人間関係のトラブルの多くは、ふさわしい言葉を選べていないことが原因。つまり、言葉のチョイスを改善するだけで伝わり方は格段によくなり、コミュニケーション能力も、あなたの好感度もアップするのです。

 本書は「失礼な言葉」「イラッとさせる言葉」を、「言いかえる」事典です。自分がよく使う言葉、耳にする言葉を振り返りながら読んでみてください。無意識に使っていたイラッとさせる言葉を見つけたら、一歩前進。間違っていた敬語の使い方に気づいたら、さらに前進です。

 言葉で損や失敗をしないためにも、本書を参考に、ふさわしい言葉のチョイスを積み重ねてみてください。その積み重ねこそが、あなたの人柄となり、人とのつながりを豊かに育んでくれるでしょう。

山口拓朗

好かれる会話の6ケ条

1 「聞き上手」は好かれる会話の第一歩

「話を聞いてほしい」というのは、誰もが持つ強い欲望です。「趣味の釣りで自分史上最大の魚を釣った!」「上司から理不尽な理由で叱られた…」。嬉しいときも悔しいときも、誰かに話したくなるのが人間です。

 そんなとき、快く話を聞いてくれる人がいたら、気分スッキリ!ですよね。つまり、気持ちよく話をさせてくれる聞き上手さんは、誰にとっても大事な存在。好かれること間違いなしです。

 話を聞くときは、否定や批判、対抗心は捨てましょう。余計なツッコミも不要です。相手の話したい気持ちを受け止めて、最後まで聞けたら合格です!

2 好かれる人ほど相手の話に共感している!

 相手の気持ちを想像し、共感することは、人間関係においてとても大切です。嬉しい、悲しい、寂しい、楽しい…どんな気持ちで話しているのかを感じ取り、感情に寄り添う受け答えをしてくれる人は、気持ちをわかってくれる人。信頼されるはずです。楽しい話には明るいトーンで、心配な話には落ち着いたトーンで、共感を表現しましょう。

好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術

3 笑顔は「あなたの敵ではありません」のシグナル

「私たちは、幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ」

 これは、フランスの哲学者アランの言葉です。笑顔によってその場の雰囲気は自然とやわらかく、そして明るくなり、その場にいる人は幸せな気分になれるでしょう。相手にも「私はあなたの敵ではありません」という気持ちを伝えることができます。

 笑顔を見せることは、楽しい会話が始まる合図! 特に初対面での不安や緊張は、笑顔であっさり消し去ることができます。

好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術

4 無意識に使う“イラッとワード”に注意!

「この人との会話はいつもイラッとする…」。そんな経験はありませんか? 原因は、相手がよく使うフレーズに潜んでいるのかもしれません。

「でも」「ていうか」で話の腰を折る。「つまり」「要するに」などで頭がいい風をアピールする。「いやいや」「はいはい」などの繰り返し言葉で否定的な雰囲気を醸す。これらはすべて不快感のもと。

 まずは、自分が何気なく使う言葉を振り返ってみましょう。イラッとワードを使っていることに気づけたら、好かれる話し方へ大きく前進です。

好かれて人間関係がラクになる! 言い方&返し方の技術

5 「剛速球」や「超スローボール」は控えよう

 よく言われるように、会話は言葉のキャッチボールです。相手が楽しくキャッチボールをしたいと思っているにもかかわらず、こちらが剛速球や超スローボールばかり投げていると、やりづらい…という印象を与えてしまいます。

 特に早口は要注意。聞き取りづらいほどの早口は、相手にとって大きなストレスです。場合によっては、「何かをごまかそうとして焦っているのでは?」と変な勘ぐりを入れられてしまうかもしれません。

 プレッシャーから早口になるケースもあるので、緊張を感じたときは深呼吸。

 焦らず、ひと呼吸置きながら話すよう、心がけましょう。

6 内容に「情熱」を、相手に「愛」を込めて!

 目の前にいる相手が、どれだけ本気で話しているかというのは、案外すぐにわかるものです。

「これ、うちの商品の中で一番人気です。オススメです」を繰り返す販売員と、「○○さんはどんなことにお困りですか?」と、こちらの悩み事に真摯に耳を傾けてから解決策を提案してくれる販売員がいたら、断然、後者のほうが印象に残りますよね。

 両者の違いは「情熱」と「愛」。商品のよさを伝えたいという「情熱」と、人の役に立ちたいという「愛」が強いエネルギーとなり、本気の思いとして相手に伝わるのです。

「情熱」と「愛」をもって楽しく伝えることは、好かれる話し方の土台です。まずはあなたの中にある「情熱」と「愛」の総量を増やしていきましょう。

<第2回に続く>

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