初対面の人とオンライン会議をスムーズに進める”ゆる雑談”/ わかる! 伝える!視線の心理術⑥

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公開日:2022/1/8

わかる!伝える! 視線の心理術

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出版社:
メディア・パル
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ビジネスシーンでもプライベートでも使える、「マスク・画面越し」のコミュニケーション術。コロナ禍によって、大きく変化したコミュニケーションの形。マスクで口元が見えなかったり、テレワークの普及などの影響で、人の気持ちを察するための手掛かりの不足によって生じる悩みや不安を、心理学の面などからアプローチし、新たな状況の中でのコミニュケーションに対応できる対処法をわかりやすく紹介!

自己紹介が段取りになりがち

 打ち合わせや会議の冒頭で必要になる、アイスブレイク(初対面の緊張や硬い空気をほぐすための手法)に悩んでいませんか?オンラインであっても、きちんと場の空気を作ってから話を進めたいとき、そのための導入はどのような話題を選べばよいのでしょう。

 仮に、初対面の人が半数以上を占める会議の場合、最初に軽く自己紹介して、そこから一気に本題に入って意見を出し合い30分後には結論を出そうとすると、けっこう大変です。対面の会議なら、冒頭で名刺交換しながら雑談ができますが、オンラインでは、そういったやりとりができないので、「はい、自己紹介は誰からいきましょうか?」と、毎回、杓子定規な段取りになってしまいがちです。

ゆるやかな雑談を試みる

 初めて接する相手に対して、いかに話しやすい空気を作りだすのか。このことは、人の話を聴くことを職業とする、カウンセラーが初回面談で心がけていることと似ています。最初に注力するのは、ラポール(信頼関係)の構築です。相談者の不安や緊張を軽減させ、安心感や信頼感をもってもらうべく、相手の気持ちに寄り添いながら理解しようとする態度で接します。しかし、テンポよく展開することがよしとされるオンラインの会議では、傾聴を意識しながら、場の空気をゆるめて、心を開いてもらう工夫をしたいもの。こんな工夫をしてみましょう。

〈開始5分前に入室して、雑談で場をあたためる〉

 まず、自分がホストである場合に有効な方法です。5分前から入室できることをアナウンスしておき、早く集まってくれた参加者とたわいもない雑談を交わすのです。話題は相手を選ばない天候や旬のニュースなど。軽い雑談は口をなめらかにする練習にもなります。

〈チェックインとチェックアウトを行う〉

 会議の冒頭では、初対面の緊張を氷を溶かすようにほぐす方法として用いられる、アイスブレイクを行いましょう。さまざまな手法がありますが、短時間の会議ではチェックインが効果的です。たとえば、簡単な自己紹介に加えて、会議に対する意気込みや今考えていることを、思いついた順に発表してもらうのです。

 終了時には必ずチェックアウトも行います。議論を踏まえた今後の課題や行動目標などを、やはりひとりずつ発表してもらいます。

 これらを行うことで会議の参加者同士で意思の疎通がとれ、次回までにすべきことも明確になり、ほかの人の意見や感想を聞くことで、一体感が高まる効果も生まれます。

視線の心理術

先に自己開示すると相手も話しやすくなる

 オンラインでの打ち合わせや会議の進行を担当するときは、冒頭で雑談やアイスブレイクを行う際に、自己開示を意識しながら進めてみてください。

 自己開示とは、他者とのコミュニケーションの中で、自分のことを正直に話して伝えることです。人間関係は相手のことを理解しながら自分のことも理解してもらうことによって、少しずつ築かれていくものです。関係性を良好なものにするために必要なコミュニケーション・ツールのひとつであり、たがいに自己開示を重ねることで、心理的な距離感を縮めることができます。この場合の自己開示は、何かに対する感想など、軽いものでもかまいません。

 たとえば、会議前の雑談で天候や話題のニュースについて話すときに、感情にまつわる言葉をひとこと入れてみましょう。「わたしもビックリしました」「あれはすごかったですよね」などと、シンプルでかまいません。相手との距離がグッと縮まります。仕事の近況だったら、具体的な数字やエピソードを明かすと相手に「情報を受け取った」という印象をもたらします。そしてチェックインの際には、今回の仕事に対する率直な気持ちを伝えましょう。こちらから気持ちを開示すると、してもらった分だけ自分も返したくなる「好意の返報性」が働いて、相手も同じように自己開示をしてくれて、会議にも弾みがつくはずです。

<続きは本書でお楽しみください>

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メディア・パル
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9784802110587