会社の会議はなぜ長い? その理由は数字を使わずに議論をしているから/いまさら聞けない「数字の読み方」超基本

ビジネス

公開日:2022/5/19

 ロジカルで説得力のある話し方のできる人は仕事もできる! 仕事ができる人に共通しているのは、「数字力」。筋道立てて考えることが苦手…という方は、まずは数字の読み方を身につけて、説得力・伝える力・問題解決力をみがいてみませんか。

 久保憂希也著の書籍『数字が苦手な人のためのいまさら聞けない「数字の読み方」超基本』は、これまであまり数字を意識せずに仕事をしてきたという人に、データに騙されず、賢く数字を使う方法を伝授します。

 本書で身近な問題やクイズを解きながら、ビジネスにも役立つ数字の読み方、数字を使った考え方をマスターしていきましょう。

 えんえんと結論が出ずに長いばかりの会議に嫌気がさした経験はありませんか? 「決まらない会議」は数字をうまく使っていないことに原因があるようです。

※本作品は、久保憂希也著の書籍『数字が苦手な人のためのいまさら聞けない「数字の読み方」超基本』から一部抜粋・編集しました

数字が苦手な人のためのいまさら聞けない「数字の読み方」超基本
『数字が苦手な人のためのいまさら聞けない「数字の読み方」超基本』(久保憂希也/アスコム)

STEP2 「終わらない会議」はなぜ終わらないのか?

♦数字を「共通言語」として使う

 私はさまざまな会社の会議に出席してきましたが、たまに何時間もえんえんと終わらない会議をする会社に遭遇することがあります。

 実際、多くの人が経験しているのではないでしょうか。

 終わらない会議はなぜ終わらないのか。

 それは、数字をうまく使っていないことに原因があります。

 ものごとの量的な側面に着目して数字を使って分析することを、「定量的」に分析するという言い方をします。それに対して、質的な側面に着目して分析することを、「定性的」に分析するといいます。

 文系出身の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、どちらも理系の大学の研究室やIT系企業などではよく使われる表現です(ちなみに、私は文系出身です)。

 定量的に分析をする場合、その結果は誰が見ても同じであり、客観性があります。

 

 たとえば、店舗での小売りをやっている会社が、「ネット通販に乗り出すべきか否か」といったテーマで話し合うとしましょう。

「富士経済の発表によると、通販・EC市場の2020年の市場規模見込みは、前年比10.1%増の15兆1127億円です。2022年は16兆4988億円まで拡大すると予測されています。ネット通販は通販市場の8割以上を占めており、カタログ通販は1兆1200億円程度、テレビ通販は6000億円程度で横ばい傾向が続く見通しです」

 というのは定量的な「報告」です。市場規模を数字で表現しています。

 それに対して、

「最近はネット通販が当たり前になっているようです。私の周りでも、欲しいものがあったらとりあえずネット検索をしています。パソコンを使わない人もスマホでショッピングができるし、若者だけでなく団塊世代にもいけるのではないでしょうか」

 というのは定性的な「意見」です。話し手の主観や経験をもとに話を組み立てており、数字が一切出てきていません。

 定性的な言葉は人によって受け止め方が変わりますが、数字を使っている定量的な説明なら「意図と違って伝わってしまった!」というようなミスコミュニケーションも起こりづらくなります。

 

 もしあなたが、ビジネスの判断としてモバイル通販を行なうかどうか意思決定をしなければならない立場だとしたらどうでしょうか? 意思決定までのプロセスには、定量的な分析がほしいと思いませんか。

 会議に数字を持ち出すくらい当たり前のことだ、と感じるかもしれません。

 

 ところが、実際の会議では、驚くほどみなさん定性的に発言しているのです。

「ネット通販はうちの商品のターゲットに合わないのではないか」
「テレビ通販のほうが広告効果があるだろう」
「一部の商品でテストすべきだ」
「通販サイトのデザインが重要になる」

 もちろんすべてを数字で表すことは不可能ですし、不確定要素は必ずあります。定性的な意見がすべて悪いわけではありません。

 しかし、最初に議論の立脚点とできるような数字がなければ、いつまでたっても議論はばらばらでまとまりません。

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