【反響続々】書店員さんの感想を大公開! 浅倉秋成『家族解散まで千キロメートル』

文芸・カルチャー

公開日:2024/5/2

今注目のミステリ作家・あさくらあきなりさんの最新作『家族解散まで千キロメートル』。
張り巡らされた伏線と、突きつけられる「問い」の衝撃に、思わず誰かと語り合いたくなる1冊です。

本記事では、発売から約1ヶ月の間に、全国各地の書店員さんからいただいた感想コメントをご紹介!
「私だったらどうするだろう」
「みんなはどう感じたんだろう」
本書を読み進める中でそんなふうに感じた方は、ぜひ記事の続きをのぞいてみてください。

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はじめましての方は「5分でわかる作品紹介」や「試し読み」からご覧いただくのもおすすめです!
「気になる!」と思ったら、ぜひお近くの書店で本書を探してみてくださいね。

※コメントは到着順に掲載させていただきます。

〈家族の嘘〉が暴かれる時、本当の人生が始まる。
浅倉秋成『家族解散まで千キロメートル』書店員さんの感想を大公開!

思わずホロリとさせられる至極の1冊

家族の絆とは、家族愛とは?
様々な疑問を抱えながらも思わずホロリとさせられる至極の1冊です!
(BOOKSえみたす 大口店 近藤さま)

一番身近に居る存在だからってお互いのすべてを分かっているとは限らない

家族の在り方について考えさせられた気がします。
一番身近に居る存在だからってお互いのすべてを分かっているとは限らないし
逆に自分の思う相手の想像を当てはめてしまったり。

ご神体を無事に神社へ返すだけのストーリーかと思っていたのに
それだけじゃない家族の在り方の壮大なストーリーでした。
(椿書房 牧野さま)

一度ハマってしまうと抜け出せない面白さ

ロードムービー+小津安二郎 という離れ業!
ハラハラさせつつも伏線がそこかしこに張られていて、最後は納得のエンディングを迎える。軽妙でありながらも深読みさせるセリフはさすがの一言。
一度ハマってしまうと抜け出せない面白さ。
(HMV&BOOKS OKINAWA 中目太郎さま)

自分の選択に自信を持つための勇気をもらえる

迫るタイムリミットと、縮まっていくゴールへの距離に手に汗を握りながら読み進めました。
進学・就職・結婚など、節目となる出来事の前に読んでおいてほしい一冊です。
自分の選択に自信を持つための勇気をもらえると思います。
(紀伊國屋書店学習院大学ブックセンターさま)

固定観念がふっとびます

紆余曲折ありながらも楽しいロードノベル、と思いきや予想外の着地!
固定観念がふっとびます。多様化と言いつつまだまだ生きづらさのある世の中に投じられた大きな光る一石のようなそんな小説です。
(未来屋書店水戸内原店 大谷典永さま)

見てみぬふりをしてきたものが突きつけられる

ものすごい荒治療。ロードムービーを見ながら、段々と家族の歪みが現れてくる。見てみぬふりをしてきたものが突きつけられる。
(ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さま)

読む前に戻ってもいいのか、そもそも戻れるのか

浅倉先生のこれまでの作品中、最も攻めたテーマを展開と言葉で研ぎ澄まし放った作品!
「読む前と後では世界が変わる」なんて言い回しもありますが、これは「読む前に戻ってもいいのか、そもそも戻れるのか」と思わされました。
(紀伊國屋書店グランフロント大阪店 豊永 大さま)

伏線がこれほどまでに周到に張り巡らされているとは

最後まで読んでじっくり物語を反芻して、ページを遡った。伏線がこれほどまでに周到に張り巡らされているとは…鳥肌ものだ。核となる事件が終わったのにまだまだページがある。え、終わりじゃない? そこからのジェットコースター級の展開にはついていくのがやっと。家族ってなんだろう。読み終わってからずっと考えてしまうこの問いに出会わされた物語だった。
(紀伊國屋書店あらおシティモール店 田中知夏さま)

コント劇のような展開からの大どんでん返し

ここの家の親父最低だな! だけでは終わらない、コント劇のような展開からの大どんでん返しが秀逸!! 家族の解散を見せられたはずだか、これは人の生き方の再構築の話でもあるのだと思った。人は何を選んでも選ばなくても生きていていいのだ
(本と文具のBSさんわ 山田由樹さま)

究極の質問のようなラスト

バラバラだった家族が、ある事件をきっかけに、何とかしようと奮闘する先に気づいた本当の気持ちに、「はっ!」と開眼するようでした。もう、目から鱗が無限に落ちるようです。
そんな、家族の意味と存在を問われるような人間ドラマ。究極の質問のようなラストが、熱く胸に突き刺さっています!
(紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さま)

きっと心が救われる

テンポよく軽快でとても面白かったです。ミステリとロードムービーをかけあわせているようで、その実、家族とはという難しい問題を投げかけている。
もし今、家族のあり方に悩んでいたり、型にはまることに窮屈さを感じている人がいたら絶対に読んでほしい。きっと心が救われるから。
(未来屋書店新浦安店 中村江梨花さま)

めちゃくちゃ痛いところを突かれました

冒頭からの疾走感と謎解きに引き込まれ、さすが浅倉秋成と思いながら読んでいたら。
なにこの展開! めちゃくちゃ痛いところを突かれました。
「家族」聞き慣れたその言葉の正体は?
(紀伊國屋書店天王寺ミオ店 木曽由美子さま)

みんなそれぞれちょっとずつ怪しい

青森の神社から盗まれたご神体が、家にあったらびっくりする。
家族の誰かがここに持ち込んでいるはず。それは誰か。一番怪しいのは父親だけど、みんなそれぞれちょっとずつ怪しい。
正しい家族の形なんてどこにもないはずなのに、「家族」という枠に囚われてしまっている人々。一緒にいる人が幸せであったらそれでいい。そう思えたら楽なのに。
(SuperKaBoS鯖江店 峯森和代さま)

家族だからこそ生じる歪な繋がり

家族だからこそ、ちゃんと見れていないことがあるんじゃないか。家族だからこそ生じる歪な繋がりに、考えさせられ胸が締め付けられた。
(未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美さま)

家族という鎖が弾け飛ぶ!

家族という鎖が弾け飛ぶ! 千キロの疾走感で緊迫する状況や景色が変化し続けていくロードノベル的ヒューマンミステリーに、終わりは始まりと心に流れ込む。
(うさぎや矢板店 山田恵理子さま)

結末について読んだ人同士で話すのも面白そう

家族とは。一番近い場所にいる人たちだからこそ、わかっているようで理解していないのかもしれない。わからないと言えるのならマシな方だが、わかった気でいたり理解していると思う方が危険かもと思った。
話の展開は二転三転、いやもっと転がってハラハラドキドキ。物語の結末は人それぞれ想像にお任せですね。結末について読んだ人同士で話すのも面白そうです。
(宮脇書店ゆめモール下関店 吉井めぐみさま)

それぞれの思考が複雑に絡んでおもしろかった

予想外の方向に話が進んでった。それぞれの思考が複雑に絡んでおもしろかった。
変な家族のようで普通のような気もするし、トラブルに巻き込まれた不運なだけの人たちのようで闇を感じるところもあるし。
「家族なんだし」「普通そうだよね」とかで流しがちなこと結構あるなと考えるきっかけもあった。
(ジョイム緑町店 吉田さま)

今の時代の求める先を示すかのような物語

末子の結婚独立を機に、実家を解体し引っ越しすることに決めた家族の正月。長らく使っていなかった倉庫にある物を発見し・・・。
ロードムービーさながらの光景に、家族のさまざまな情景・光景があぶりだされていく。次々と明かされる家族の真実に二転三転しながら得た結末はなんとも複雑な感情を呼び起こす。社会構成単位の意義をミステリー仕立てで問いながら、今の時代の求める先を示すかのような物語。
(明林堂書店 南宮崎店 河野邦広さま)

ぜひ著者からの挑戦を受け取ってほしい

家族の大事さとは安心か絆かそれとも……?
人間としての視野の広さと包容力と試される小説。
ぜひ著者からの挑戦を受け取ってほしい。
(大盛堂書店 山本亮さま)

めちゃくちゃおもしろくて一気読み

めちゃくちゃおもしろくて一気読みでした!
家族それぞれの思考が、行動が、…なんかおかしいぞ! 次々と発覚するトラブルや家族のヒミツ。この展開…、ほんとに!? ありえなくて時おり笑いがこみあげる。
家族って、お互い知らないことばっかり。喜佐家最大のヒミツを知って読み返してみれば、そこここに滲み出ていた本当の気持ちに、胸がいっぱいになりました。
(紀伊國屋書店京橋店 坂上麻季さま)

あれもこれも、どんでん返し。面白い!

タイムリミット迫る中、少しずつ真相に近づいていく緊張感が面白かった。この「家族」に騙された。
「家族の在り方」に答えは家族分だけあるのだろう。それぞれの幸せのカタチも。染みついた常識と多様性の狭間で考えさせられる。読了後、一つの答えを得た様に心は晴れ晴れしい。驚きの連続の後に、考えもしなかった感情にたどり着いた。
あれもこれも、どんでん返し。面白い!
(未来屋書店明石店 大田原牧さま)

だまされた…と思ったらまただまされた!

だまされた…と思ったらまただまされた! と思ったら今度は何!?
〈家族〉という多面体のサイコロがゴロゴロと面を変えながら千キロメートルの道のりを勢いよく転がり出す。さあ、面になぞらえた家族は何人だ?
間違いなくミステリーであり、家族ってなんだろう、と自分にもう一度問うてみたくなる、これは浅倉秋成の新境地だ!
(紀伊國屋書店武蔵小杉店 鶴見真緒さま)

家族だから言えないことはきっと誰でも持っている

家族だから言えないことはきっと誰でも持っている。
家父長制だとか難しく考えることで縛られる現代の家族に一石を投じる作品。
血縁という濃い繋がりをどこまで薄く軽く細い糸で結びつけていけるのか、あと20年もしたらこれがスタンダードになっているのかもしれない。
(ブックマルシェ我孫子店 渡邉 森夫さま)

読了後言葉が出なく呆然としました

家族という繋がりの強さは目に見えない手錠のよう。
読了後言葉が出なく呆然としました。家族という枠を叩き付けられたような…解散と旅立ちに見えました。
(未来屋書店武蔵狭山店    柴田路子さま)

共感できて戒めにもなる物語

「家族だからなんでもわかってる、わかってくれる」という縛りでぎっちぎちになってどうにもこうにもならなくなった家族の、共感できて戒めにもなる物語。
(未来屋書店姫路大津店さま)

人を疑わせる小説書かせたら日本一ではないだろうか

ミステリーで、家族小説で、ロードノベル!
浅倉さんの文章はどうしてこうも読者の猜疑心を掻き立てるのだろう。今や、人を疑わせる小説書かせたら日本一ではないだろうか。
(紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さま)

「これで終わり」からの展開が凄い

「これで終わり」からの展開が凄い。ミステリとヒューマンドラマを両方楽しめました
(ブックスジュピター 林 貴史さま)

あなたの家族は何人ですか?

「解散」皆の答えはYES or NO? 
前半の疾風の如き騒めきと、後半は思考の溝に嵌るが如く。
あなたの家族は何人ですか?
(未来屋書店入間店 佐々木知香子さま)

「家族」って1人では作れない

家族の形は、家族の数だけある!と実感。
「家族」って1人では作れない。
理想の家族になるには、一人一人の努力と心構えも必要だと実感。
(文真堂書店ビバモール本庄店 山本智子さま)

パッと答えることならできるのに、突きつめて考えると言葉に詰まってしまうものばかり

時々に投げかけられる問いの鋭さが、とても印象深かったです。
「結婚って何なんでしょうね」
「浮気って、何なんでしょうね」
「今この家族は何人なの」
「浮気の何がいけないのか答えてみてよ」
パッと答えることならできるのに、突きつめて考えると言葉に詰まってしまうものばかりでした。
ラストシーンでは周ほど都合よく物事を考えられず……。
この先の展開を想像し、震えました。
(福岡金文堂 行橋店 富山未都さま)

よくぞこんな物語を思いつきましたね

驚きの展開でした。よくぞこんな物語を思いつきましたね。
「家族の概念」のようなものにとらわれてる人、たくさんいると思います。私も一緒になって考えました。
でもこの家族全員が納得して解散できてよかったです。
(明屋書店厚狭店 小椋さつきさま)

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