一生使える資料作成入門! 生産性を上げて仕事もプライベートも充実させよう

ビジネス

2018/3/12

『一生使えるプレゼン上手の資料作成入門』(岸啓介/インプレス)

資料作りがうまくなると、メリットだらけ!

「資料作成スキルに自信がありますか?」

 こう問いかけられたら、いったい何人の会社員がYESと答えるのだろう。

 2016年、安倍総理により働き方改革の取り組みが提唱された。働き方改革を進めるにあたって具体的な課題のひとつに、「長時間労働の改善」がある。もちろん、職場環境の整備や時間外労働の上限規制の導入など、根本的な長時間労働の改善のためには多くの取り組みが必要だ。しかし、ひとりひとりの労働者が自ら工夫して生産性を上げ、“メリハリをつけて働く”ことならば、すぐにでも実行に移せるのではないだろうか。

 そこで冒頭の質問だ。めったに資料を作成しないので、何から手をつけたらいいかわからなかったり、プレゼンのための資料作りにいつも時間がかかり、やっと完成させてもいつも修正を命じられたりするなど、資料作成に苦手意識を持っている人は多いのではないか。効果的な資料作成スキルを身に付けることができれば、今まで作成に費やしてきた時間は大幅に短縮され、仕事でのパフォーマンス向上も期待できる。早帰りが可能なので、プライベートも充実するはずだ。

 入門書として、資料作成で躓きがちなシーンがビフォー・アフター形式で紹介されている『一生使えるプレゼン上手の資料作成入門』(岸啓介/インプレス)をおすすめしたい。解説も最小限で、ポイントが簡潔にまとめられているので初心者もすぐに活用できる。本書から、実践的な内容をいくつか紹介しよう。

箇条書きの言葉は短すぎず、長すぎず

 資料を作成する時、簡潔でわかりやすいスライドを目指すあまり言葉を簡略化しすぎてはいないだろうか。箇条書きを用いるのはいいが、単語まで省略すると想像しなければそれぞれの単語が何を表現しているのかがわからず、相手に対して説明不足になってしまう。

短すぎると説明不足

長すぎると冗長に

 このように、最低限の判断材料となる説明を加えると読みやすく、内容がすっきり伝わる。

適度な長さですっきり伝わる

キーメッセージやキーワードは「3回」繰り返す

 プレゼンをするからには、必ず何か相手に印象づけたいメッセージがあるはずだ。本書では、重要なメッセージやキーワードは繰り返し登場させることを推奨している。ベストは、表紙、本編の前のサマリー、まとめスライドで3回程度提示すること。

「繰り返しすぎ?」ぐらいで頭に残る

 キーメッセージが一度しか出てこない資料は相手の記憶に定着しにくく、せっかくのプレゼンの効果が半減してしまうので、「やりすぎかな?」と思うくらいがちょうどいいという。この際、微妙に言い回しを変えると頭に残りにくいので、言い回しはすべて統一することを心掛けたい。

余計な「目盛り」「数値」「単位」は極力カット

 プレゼン資料の作成にグラフはつきもの。ただ、パワーポイントのグラフ機能をそのまま使用すると、グラフの棒以外に目盛り線や数値、単位などが散在していてどこに注目すればいいのかわかりにくい。

一見シンプルだけど読み手を迷わせる

 より伝わりやすいグラフにするためには縦軸の目盛りとその数値、単位をカットし、代わりに棒の上に売上金額の数値を記載。一番アピールしたい情報(2016年度の売上数値)だけを目立たせ、必要な箇所にだけ単位をつければ、たちまち見やすい印象になる。

すっきり見やすい!

 著者によると、資料作りの過程には、仕事を進めていく上で大切な要素が詰まっているという。資料作成のスキルをモノにすれば、事前確認をする習慣や論理的な思考が身に付き、プロセスを意識した仕事ができるようになるなど、早帰り以外のメリットもたくさんあるよう。ぜひ本書を最大限に活用し、仕事もプライベートも“勝ち組”を目指してほしい。

文=佐藤結衣