恋愛も仕事も家族愛もぜんぶ大切! 欲張りさんにオススメの韓国ドラマ3選

エンタメ

更新日:2021/3/28

サイコだけど大丈夫
Netflixオリジナルシリーズ『サイコだけど大丈夫』独占配信中

 今年は必然的に家にいる時間が増え、NetflixやAmazonプライム・ビデオ、U-NEXTなどサブスクリプションに大変お世話になった。特に気になっていた韓国ドラマだけでなく、今年公開されて話題になった作品などを観て、Twitter上で一緒に盛り上がったりすることができたのは、ちょっとした孤独感の解消にもなっていた。

 今年の年末年始の冬休みは家にいる人も多いだろう。まとまった時間に韓国ドラマを観たいと思っている方々に向けて、独断と偏見で今年見て面白かった韓国ドラマを3本選んでみた。選ぶ参考にしていただければ幸いである。


advertisement

37歳の人生再出発を描く『ロマンスは別冊付録』

ロマンスは別冊付録
Netflixオリジナルシリーズ『ロマンスは別冊付録』独占配信中

 まずは、イ・ジョンソクとイ・ナヨンが主演を務めた『ロマンスは別冊付録』。昨年Netflixで全話公開され話題になった。イ・ナヨン演じるカン・ダニは有名コピーライターだったが結婚後仕事をやめて専業主婦へ。しかし37歳になり、夫との関係が冷え切った末に離婚。再就職しようにも時代遅れ扱いでどこも雇ってもらえない。そんな折に救いの手を差し伸べてくれたのが、イ・ジョンソク演じる、昔からの弟分であるチャ・ウノ。そこからふたりのラブロマンスが始まっていく。年下男子の積極的なアプローチにドキドキする一方で、カン・ダニの社会的な立場の低さは現代社会における女性の妊娠や結婚とキャリアとの関係にも通じており、今まさに課題とされることが浮き彫りになっている。恋愛と同じくらい仕事のやりがいも感じられる内容で、まさにタイトル通りロマンスは別冊、どちらも丁寧に描かれたドラマだ。

▶『ロマンスは別冊付録』詳細

生まれや育ちに抗い夢を目指す男女ふたりの物語『青春の記録』

青春の記録
Netflixオリジナルシリーズ『青春の記録』独占配信中

 次に紹介するのは、今年の9月からNetflixで公開された『青春の記録』。主演はパク・ボゴムとパク・ソダム。ふたりとも実力派の俳優だが、特にパク・ソダムは今年日本でも公開されて大ヒットした映画『パラサイト 半地下の住人』で長女役を演じ大きな注目を集めたのが記憶に新しい。物語は、貧しい育ちの中で役者を目指すサ・ヘジュン(パク・ボゴム)と、彼のファンでありメイクアップアーティストのアシスタントであるアン・ジョンハ(パク・ソダム)のふたりが出会い、ともに夢に向かって奮闘するストーリーだ。序盤から、結婚は一人前に自立してからするものだというジョンハの考え方や、女性ばかりが家事をするのはおかしいという台詞がヘジュンの親友・ウォン・ヘヒョ(ピョン・ウソク)の大学生の妹から出るなど、作中の人々の価値観がかなり時代に沿って進んでいるのが面白い。家族観など従来の韓国ドラマとは一味違うものの、そこにある絆は新しい形で存在している。ラブロマンスというよりは、家族愛を描いたドラマとして観た方がいいかもしれない。テンポはスローだが、その分どの場面も描写がリアルで気づけば引き込まれていること必至の作品だ。

▶『青春の記録』詳細

辛い過去を抱える男女の運命的なラブロマンス『サイコだけど大丈夫』

サイコだけど大丈夫
Netflixオリジナルシリーズ『サイコだけど大丈夫』独占配信中

 最後は、今年韓国のtvNで放送され、日本でもNetflixを通じて人気を博した『サイコだけど大丈夫』。キム・スヒョン演じる精神病棟で働く男ムン・ガンテは、オ・ジョンセ演じる自閉症の兄・サンテとふたりで社会の片隅でひっそりと暮らしている。そんな彼がソ・イェジ演じるベストセラー絵本作家コ・ムニョンと出会うことで、ふたりの過去が運命的に交差していく。ふたりが抱える過去はもちろん、精神科病棟で生きる人々にも丁寧にスポットライトが当てられ、さまざまな社会での生きづらさや孤独が浮き彫りになっていくのが素晴らしい。シリアスな場面も多々あるが、おとぎ話がモチーフになった世界観が見事に調和しており、作品としての完成度はとても高いドラマだ。

▶『サイコだけど大丈夫』詳細

 以上3本が、今年見てよかったと思えた韓国ドラマである。2020年は、『愛の不時着』や『梨泰院クラス』など話題作がNetflixで公開されたことで韓国ドラマのブームが再度訪れた年だった。今回、オススメドラマ3本を選んでみて気づいたが、どのドラマもラブロマンスやミステリー要素はもちろん、家族愛や仕事、社会的な課題などトピックが幅広く、しっかりと掘り下げられている作品という点で共通している。一本調子ではない、見応えのあるドラマとしてぜひお勧めしたい。

文=園田もなか

Netflix公式サイト