Cover Model 堺 雅人 2012年6月号

Cover Model 紹介

更新日:2013/10/9

Cover Model 堺 雅人 2012年6月号

Cover Model堺 雅人

脚本の完成度があまりに高くて、僕が足すべきものは何もないんです


現在、「史上最も笑える弁護士ドラマ『リーガル・ハイ』」が好調の堺雅人さん。
主人公の古美門(堺)は、偏屈で毒舌の一匹狼。
訴訟の勝率100%の敏腕弁護士だが、報酬の高い仕事しか引き受けない……はずだった。
ひょんなことから新人の熱血女性弁護士・黛(新垣結衣)と出会い、
でこぼこコンビは共闘関係を結ぶ。
本作の脚本は『三丁目の夕日』『相棒』シリーズで知られる、古沢良太さん。
あまりにおもしろい脚本を前に、堺さんのドラマへの取り組み方はいつもと違っているという。
「僕は今回の作品に関して、お力になれることはないと思う(笑)。
なぜないかっていうと、脚本が独立した戯曲として完成しているんですよ。
とにかく、べらぼうに面白いんです。演じるにあたって、僕が足すべきものは何もない。
役者のつまらない自意識を捨てさせる、圧倒的な世界観があるんですよ。
ですから今回、これまでのように“調べる”ということは、一切何もしていません。
それが、吉と出るか凶と出るか。楽しみですね」
本作は、コメディでありながら、
「真実」とは?「正義」とは?といった問いを突きつけてくる硬派な一面も持つ。
「正義や正解は必ずどこかにあるものだからと、
判断を先延ばしにするというのももちろん大事な選択です。
しかし、そうは思いながらも踏み出さなければならない時があり、
どうせ踏み出すなら力強く踏み出そうではないか、と。
そして、あなたが見つけた真実を自分で肯定できたなら、
それこそがあなたの正義なのだ、と……。
古美門は誤解を受けやすい、挑発的な部分のある人間ですが、
“世の中とどう折り合いをつけていくか”
“自分のやれることをやる”ということに関しては大人の考え方を持っている。
同年代の男として、2012年を生きる人間として、非常に共感が抱ける人物なんですよ」
そんな堺 雅人さんが選んだ本は——
『学研総合図鑑『原色ワイド図鑑』(本巻20巻+総索引)』
『学研総合図鑑『原色ワイド図鑑』(本巻20巻+総索引)』
学研 13万1250円  ※写真は『昆虫Ⅱ・クモ』

小学生以上向けA4判図鑑シリーズ。写真・図版の収録数は3万点を超え、特に標本写真の網羅性と再現性は類書をしのぐ。「昆虫Ⅱ・クモ」の巻は、甲虫・ハチ・セミ・コオロギなどの昆虫とクモなどを約1050種掲載。昆虫とクモの多彩な種類から生態まで迫る。
「幼稚園のお遊戯会で『みなしごハッチ』をやることになって、僕は“カベムシ”の役をあてられたんです。それってどんな虫なんだろうと思って、この図鑑で、すぐ『カメムシのなかま』の項目を調べましたね。見つからなかったんですけど(笑)」(堺雅人 談)