1カ月間、冷凍保存が可能！人気料理ブロガーゆーママの「作りおき」が、時短＆美味しい＆野菜が摂れると大好評！【作ってみた】

　大人気の作りおき。書店ではすでに料理本のジャンルの一つとして定着した感がありますね。中にはそのまま食卓に出せそうなくらい華やかな「作りおき」も。今回は調理はもちろん、仕込みの手間まで考え抜かれたレシピ本『ゆーママの簡単！ 冷凍作りおき』（松本有美/扶桑社）を紹介します。

1.仕込み5分→調理10分で完成！甘酢照り焼きチキンのたっぷりタルタル（P.22）

　まず「鶏肉の照り焼きだれ」を作ります。密閉保存袋に一口大の鶏もも肉2枚を入れ、砂糖・みりん・醤油各大さじ3とサラダ油小さじ１を加え、袋の上からよく揉み込みます。口を閉じ、平らに冷凍保存します。冷凍なら4週間、冷蔵なら3日保存が可能です。

　ここから「甘酢照り焼きチキンのたっぷりタルタル」を作るには、まずストックの半分を解凍し肉と漬けだれに分け、漬けダレに大さじ1の酢を混ぜます。ゆで卵とらっきょうの甘酢漬けを粗く刻み、マヨネーズを加えてタルタルソースを作ります。肉をフライパンにのせ5分ずつ両面を焼いたら漬けだれを加え、照りが出るまで煮からめます。器に盛り付けてソースをかけ、くし形に切ったトマトとパセリを添えて出来上がりです。

　急いで作ると外側だけ濃い味になりがちな鶏の照り焼きも前もって下味をしみこませると肉の旨みと一体化してまろやかになるんですね。らっきょうの甘酢漬けを使ったタルタルソースも玉ねぎやピクルスを刻む手間もなく、すぐ作れます。醤油＋お砂糖＋マヨネーズ＋卵という黄金コンビで男性ウケ抜群。シンプルな味付けなので、同じ「作りおき」から炒り鶏や親子丼に応用できます。レシピのバリエーションが豊富に掲載されていることもこちらの本書の魅力です。

2、熱々をがぶりと！　食パンでカレーパン（P．59）

　まず、「ドライカレーだね」を作ります。密閉保存袋に合いびき肉300gを入れ、にんにくみじん切り2かけ分とトマトケチャップ大さじ3、中濃ソース大さじ1、カレー粉小さじ2、顆粒コンスメスープの素、サラダ油各小さじ１を加えます。箸でよく混ぜ、空気を抜いて口を閉じ平らにして冷凍保存します。冷凍なら４週間、冷蔵なら3日持ちます。

　次に「食パンでカレーパン」の作り方です。フライパンに凍ったドライカレーだねを入れて中火にかけ、木ベラでほぐしながら8分ほど炒めます。食パン2枚の片面にマヨネーズ、粒マスタード各小さじ2を混ぜたものを塗り、ドライカレーだねを入れパンの四辺をしっかり押さえます。溶き卵に薄力粉、水を混ぜたものをまぶしてこんがり揚げ焼きにしたらできあがり！

　炒めながらスパイスの香りにうっとりしてしまうこちらの「ドライカレーだね」は、ご飯とチーズをのせてドリア風にしたり春巻きに入れて揚げておやつにしたりとお手軽さが魅力です。そしてこの「食パンでカレーパン」！まるでお店で揚げたてのカレーパンを食べているかのよう。マヨネーズと粒マスタードの組み合わせが、みんなの「美味しい！」のど真ん中をストライクで打ち取るプロの味に仕上げています。

3、野菜不足解消に！ ミックスベジタブルを自分で作ろう（P．15）

　同量のじゃがいも、にんじん、かぼちゃを1cm角に切り、それぞれをサッとゆでてペーパータオルで水気を切って密閉保存袋に入れ冷凍したら完成です。牛乳と顆粒コンソメを適量入混ぜた中にこのベジタブルミックスを凍ったまま入れ、電子レンジで2～3分ほど調理すればあっという間に野菜たっぷりスープのできあがり。バーミックスなどがあればそのままポタージュにしてもいいですね。

　この他にもかぼちゃ＋コーン＋ブロッコリー＋ウィンナーソーセージや、ニラ＋大根＋カニ風味かまぼこの中華風料理に使い勝手の良い組み合わせ、野菜たっぷり味噌汁の具が12種類、それらミックス具材をを使った料理が7種類も紹介されています。野菜をとるためのメニューを考えるのも、実際皮をむいたり切ったりと下準備をするのも地味に時間と気力をとりますよね。野菜は汁物でとる、忙しい時はそう決めて作りおきを利用すると、時間と気持ちにぐんと余裕が生まれます。

　いかがでしたか？『ゆーママの簡単！冷凍作りおき』著者の松本有美さんのブログにはこちらの冷凍作りおきをセットにして離れて一人暮らしをする息子さんに送ったり、単身赴任のご主人に送ったりする方の声も届けられるようです。手軽さ、栄養、作ってよかったと思う味の良さ、確かにこれならほとんど料理をしたことのない方の自炊入門にも最適です。冷凍保存と冷蔵保存期限の両方が記載されているので自分の忙しさに合わせて作りおきをつくることもできます。このレシピまた作りたい、作りおき続けてみたい！と思わせてくれる、きめ細やかな愛情に満ちた一冊です。