第7回「山田風太郎賞」受賞作は塩田武士『罪の声』に決定!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/13

 過去一年間で「最も面白い」と評価されたエンタテインメント小説に贈る文学賞、「山田風太郎賞」の選考会が2016年10月21日(金)に行われ、選考委員である奥泉光、京極夏彦、筒井康隆、林真理子、夢枕獏の審査により、第7回候補作品の中から受賞作品が決定した。

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第7回山田風太郎賞受賞作品

京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。

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塩田武士(しおた・たけし)
1979年兵庫県生まれ。37歳、男性。関西学院大学社会学部卒業。京都府在住。記者として新聞社に在職していた2010年『盤上のアルファ』で「第5回小説現代長編新人賞」を受賞しデビュー。その他の著書に『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『罪の声』がある。

■「山田風太郎賞」
「山田風太郎賞」は戦後日本を代表する大衆小説家、故山田風太郎氏の独創的な作品群と、大衆性、ノンジャンル性、反骨精神など氏が貫いた作家的姿勢への敬意を礎に、有望な作家の作品を発掘顕彰するために創設された。毎年9月1日から翌年8月31日までに書籍として発表された長編および短編の文芸作品(ミステリ、時代、SFなどジャンルを問わない)の中より、最も面白いと思われる作品に贈られる。新人、新進、中堅作家の作品が対象だ。

角川三賞として、本賞と「第36回横溝正史ミステリ大賞」および「第23回日本ホラー小説大賞」の贈賞式および祝賀会は2016年11月25日(金)に、贈賞式は17時30分より、祝賀会は18時15分より、いずれも帝国ホテル東京にて開催される。
⇒「山田風太郎賞」公式HP