自宅を神社化?家がパワースポットに大変身!羽賀ヒカル氏が教える『たちまち開運!おうち神社化計画』【書評】
更新日:2025/1/20

私の家の近所には、由緒正しき神社がある。心身の調子が優れない時、私はよく夫と共に神社を訪れる。そうすると、心も体もスッと軽くなるような気がして、プラセボ効果かなと思いながらも、神様の社に感謝の気持ちを込めて手を合わせている。そんな習慣も相まって、羽賀ヒカル氏の書籍『たちまち開運!おうち神社化計画』(エムディエヌコーポレーション)を読んだ際、神社が持つパワーはやはり重要な意味を持つのだと改めて感じた。
本書は、神社参拝を促す書籍ではない。もちろん、それはそれで大切なことなのだが、神社が持つパワースポットとしての力を自宅に備えることを目的とした内容である。おうちを神社化することで、余計なノイズが祓われ、“無心”の状態に近づけると著者は語る。まさにタイトルにある通り、「おうちを神社にしよう」というのが本書の主旨であり、そのために必要なノウハウが詳細に詰め込まれている。
「おうち神社化」にあたり、メソッドは大きく5つに分けられる。まず、部屋の目的を明確にすること。不要なものを処分して循環を促すこと。掃除をする際に大切な心構えを意識すること。収納をセンスではなく思いやりで仕分けること。エネルギーを上げる「ひふみの法」を身につけること。以上5つの項目を中心として、おうち神社化によって得られる効果や、日本式風水についても綴られている。
“おうちを神社化するにあたり、掃除や整頓より先に、まずやってほしいことがあります。それは、「なぜ、神社化したいの?(Why)」と、自分自身に問うことです。”
この一文を読んで、自分自身と照らし合わせて考えてみた。私は健康状態が人より不安定なところがあり、気分の浮き沈みも激しい。持病の影響もさることながら、脳の容量がいつもパンパンで、常に生活に余裕がないことが悩みだ。シンプルに言い換えれば、「健康で余白のある生活がしたい」というところか。このように、まずは目的地をはっきりさせることで、部屋のイメージを具体的に膨らませる。より詳細なイメージを描くために、本書では理想の部屋を紙に描いてみる方法を推奨している。「現在、理想、祈り」の3つのステップに分け、各部屋の未来を描く。課題があやふやなままだとゴールが見えてこないのは、万事に共通する真理であろう。
本書では、実際のケースを参考にして具体的な「BEFORE /AFTER」を挙げている。例えば、「家に帰るとやる気がなくなってしまう」一人暮らしの男性は、モノの配置が雑然としており、それぞれのモノの能力が発揮しにくい状態にあった。必要なモノが必要な場所に配置されていないと、それだけで大きなストレスとなり、作業効率は下がる。家の間取りを決める際、家事動線を作ることに意味があるのは、毎日繰り返されるルーティンを滞りなく行えるようにするためだ。おうち神社化計画においても、モノの配置換えは重要な意味を持つらしい。
メソッド2に記載されている「捨てて生まれ変わる」の冒頭にある一節も興味深い。
“「モノが捨てられない」と嘆いている人は、実際のところ、モノが捨てられないのではなく、なんらかの執着が捨てられないのです。”
この一文に、思わずぎくりとした。私はまさにこのタイプで、モノを捨てることにとてつもない勇気がいる。だが、ある程度モノを減らさなければ、理想とするおうち神社化計画を進めるのは至難の業だ。本書では、私のような「捨てられないタイプ」の人でも実践しやすい片付け方法が記されている。
そのほか、自分の性質を「木・火・土・金・水」の五行で調べられる一覧表もついており、各性質が持ち得る性格や理想の部屋、NGとする部屋が紹介されている。ノウハウや知識だけではなく、それらに囚われすぎず、自身の「身体の感覚を信じよう」と説く巻末の言葉が心に残る。
自宅は、人生において長く身を置く大切な場所だ。その場所が理想通りに整えば、自ずと心身や状況が整う可能性が高いことが、本書からうかがえる。神社で神様に手を合わせるような気持ちで、自宅にも感謝の気持ちを持って向き合う。その心構えひとつだけでも、背筋が伸び、家の空気が変わっていくような気がする。
文=碧月はる