ご祝儀袋の金額表記、「三」ではなく「参」万円と書くのはなぜ?/毎日雑学

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公開日:2025/2/24

●「三」ではなく「参」万円と書くのはなぜ

 現金を表記する場合、「一、二、三」を「壱、弐、参」と書くことがあるのは、なぜでしょうか? これは「大字(だいじ)」と呼ばれるもので、数字の改ざんを防ぐために使われる漢字です。漢字の「一、二、三」は少し書き加えると別の数字になる恐れがあります。そこで手書きで書類が作られていた昔は、改ざんされては困るような場合に大字が使われていたのです。しかし、結婚のご祝儀や葬儀の香典の場合、意図的に改ざんをすることは考えにくく、個人的にはあえて大字を使う必要はないと思います。それより、中袋に表記した金額が実際に包まれていないことの方が重大です。ご祝儀やお香典を持参する時は必ず中をあらためて、くれぐれも包み忘れがないように気をつけましょう!

文=明石伸子

明石伸子(あかしのぶこ)
NPO法人日本マナー・プロトコール協会 理事長

青山学院大学卒業後、日本航空室乗務員、会社役員秘書などを経て独立。2003年NPO法人日本マナー・プロトコール協会を設立し、文部科学省後援「マナー・プロトコール検定」や「コミュニケーションマナー検定」の開発、運営を実施。講演や研修などを通じて、それらの啓発・普及に力を注いでいる。
その他の役職:NHK経営委員、一般社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会理事。学習院女子大学非常勤講師など(2025年1月現在)。
主な著書、監修:「間違いやすい順 社会人のマナー大全」(宝島社)、「この1冊でOK!一生使えるマナーと作法」(ナツメ社)、その他、連載多数。

■日本マナー・プロトコール協会
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■マナー・プロトコール検定
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<第247回に続く>

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