おたけ経営・月島「竹の子」で語る“もんじゃ焼きの魅力”/ジャングルポケットおたけの連載「おたけ、もんじゃ、ときどき芸人」

文芸・カルチャー

公開日:2025/4/17

皆さんこんにちは。ジャングルポケットのおたけです。お笑い芸人のイメージが強いかもしれませんが、地元・月島で「竹の子」というもんじゃ焼き屋も経営しています。

もんじゃ焼き、そして月島の魅力を伝える本連載。今回は5回目にしてついに!満を持して「竹の子」を紹介します!

と、その前に。

「もんじゃを紹介するとき、どんな食べ物だと説明しますか?」と聞かれたので、まずはそれに答えたいと思います。

関西のお客さんも多いので、「たこ焼きの中身」って言いますね。大人でも食べたことない人が多くて、竹の子で初めて食べるって声も聞きます。もんじゃはまだそこまで全国区じゃないので、東京の名物として浸透してくれるといいですよね。ただ、意外と旅行プランに竹の子を入れてくれる人も多いんです。旅の締めに、ここで食べて帰るって方もいます。

この店も、忙しくさせてもらって、お客さんがいない時間はほとんどないです。平日の15時でも満席になることがあります。テレビとかYouTubeで見ているのかなと思います。先日も寺門ジモンさんのYouTubeに出てましたし、そういうのも影響してるんでしょうね。

だけど、本当に偶然来たって人もいます。「なんか混んでるから」って入ってきた人もいました。店先に僕の等身大パネルを置いてるんですが、最近だと二組くらい「おたけの店」っていうのを知らずに来ましたね。「芸人なんですよ」と説明したんですが、迷い込んだ子羊みたいな顔をしてました(笑)。

パワースポットとして名を馳せる!?

基本的に僕も等身大パネルを置くなどイタいことも含めて全力で宣伝活動はしてるんですが、アルバイトの子たちも個人の活動を頑張っているので、彼ら目当てに来店してくれる人もいます。芸人の青木マッチョとかは最近売れ出したし、去年働いてくれてた女優の卵の子は今度ドラマデビューが決まって。
結構みんな活躍しているので、一部地域では「パワースポットなんじゃないか」って言われてるんですよ。マジで。

▲ちなみに七夕シーズンに店の外に置いてある笹の葉の短冊に書いた願い事は、絶対叶うという噂も…

この調子でパワースポットとして確立したら、違うPRの仕方ができるんじゃないかなって思ってて。ほら、甲本ヒロトさんや松重豊さんがアルバイトをしてた下北沢の町中華屋さんがあるじゃないですか。ここでアルバイトをすると大物になる、というスタンスを取りたいんですよ。

お店を辞めても、大物になってまた帰ってきてくれたら嬉しいですね。卒業するのは寂しいけど、それも一つの親心です。

「竹の子」のもんじゃは進化が止まらない

店主が芸人だったり、パワースポットと呼ばれたり…というのもPRにおいて大事ですが、ただ、そういった話題先行の店じゃなくて、ビジネス的な視点でも来てもらえる店にしたいです。最近は商品の方にもすごくこだわっているんですが、もともと味だけでも自信があります。

今は昔からあるもんじゃを、さらに進化させています。例えば看板メニューの「特製竹の子もんじゃ」…これはもともと僕が開発したんですが、イカ・タコ・ホタテ・エビといった海鮮に加えて、豚肉とそばと卵が入っているのが珍しいんです。そばは日本の蕎麦?って聞かれるけど、中華そばです。卵は混ぜないで、うすーく表面をコーティングするように焼くのがポイントです。卵を混ぜるとおじやみたいになって甘くなるので、それが嫌なんですよね。だから、混ぜずに一個の具として食べる感じです。

で、最近これが進化して、大葉とネギがトッピングできるようになりました。

▲これがもんじゃ焼き人気1位の「特製竹の子」(大葉と青ねぎトッピング)!

うちのもんじゃの特徴としては、出汁を使っているところ。だからあっさりしていて、食べやすいんですよね。あとは、ちょっと焼きながら説明しますが…。あ、うちは店員が各テーブルで焼くようにしています。月島ってお客さん自身が焼くのがスタンダードなんですが、もんじゃを初めて食べる人は基本的に焼き方がわからないので、うちは最初から全部店員がやります。美味しく食べてもらいたいですしね。

まず油を引くんですが、ごま油も混ぜて香りをよくしています。続いて具を炒めていくんですが、油をなじませる程度で大丈夫です。

▲「もう慣れてるので、片手で焼けますね」と、おたけさん。

それから土手を作って、汁を入れます。
土手が崩れたら具材を刻みながら広げて行くんですが、そこまで細かくはしません。そのほうが見た目もきれいだし、食感が残って素材が生きます。

▲両手で勢いよく焼くのではなく、ゆっくり丁寧に焼くのが美味しくなるコツだそう。

で、卵を落として表面を撫でるように…っと。卵を入れると味が薄くなるので、ソースで味を補います。

最後に大葉を全体的にまぶして、青のりをふりかけて…完成!

▲記事だと匂いがお届けできないのが残念なんですが、大葉がしっかり香って食欲を刺激してきます。

もんじゃって見た目が映えないって言われてるけど、うちは見た目にこだわってます。

食べるタイミングは自由です。最初はクタッとした柔らかい感じを、それからどんどんおこげが出て固まってくる感じを楽しんでください。

うちは出汁で味付けしているんですが、薄味です。それをソースでお客さんが調節できるようにしてます。あとは調味料も用意してるんですが、味の素が結構いいので試してみてください。

お客さんに対する姿勢がお店の雰囲気を作る

うちの店って、お客さんと店員の仲がすごくいいんですよ。和気あいあいとした雰囲気で、みんなで楽しく過ごせる感じなんです。

たまに、お客さんが僕に対して気を遣ってくれてるなって感じることもあるんです。だから、どうやったらみなさんをリラックスさせて、楽しんでもらえるかをいつも考えてるんです。

例えば、お店に入る時、大きな声で「あ、どうも〜」「ありがとうございます〜」って言って注目を集めちゃうと恥ずかしいじゃないですか。だから、こっそりヌルっと入って、さりげなく接客を始めるようにしてるんです。

お客さんも僕が席に行って初めて話しかけてきますね。ただ、会話が弾む人もいれば、緊張しちゃう人もいるんですよね。僕がいることで変な緊張感を与えちゃってるのかなって思うこともあります。

できるだけ全てのテーブルを回るようにしていて、写真を撮りたいって方がいたら外で撮らせてもらっています。店内では一通り周りを見るようにしてるんですが、それぞれのテーブルの雰囲気を感じ取るのも大切だなって思ってます。

▲インタビュー中も、お店の隅々まで気を配りスタッフの方に声をかけていました。

経営者として気をつけていることは、スタッフにはたまにかっこつけて言うこともあるんですけど、「誠実に臨む」ってことです。お客さんに対しては、本当にその気持ち一つです。純粋に美味しいものを食べてもらいたい、お店を楽しんでもらいたいっていう素直な気持ちですね。

お客さんが喜んでくれると、接客も楽しくなるんですよ。

うちは男の子もいるし、女の子もいるし、住所不定なやつもいるし、いろんなタイプのスタッフがいます。みんなそれぞれの個性でお客さんを楽しませています。

面白いエピソードがあって。18歳の子がいるんですが、まだお酒のことをよく分かってなかったんですね。で、サラリーマンのお客さんが日本酒を頼んだときに、その子が「メガにしますか?」って聞いたんです。

メガって言うのは通常のビールの3倍ぐらいのメガサイズのことで、ビールやサワー系のお酒を提供してるんですが、そのメガサイズで日本酒を持ってくると。

当然お客さんは「殺す気か!」って(笑)。みんな爆笑でしたね。

やっぱりお客さんの笑顔を見れるのが一番嬉しいです。

これからもお客さん一人ひとりに寄り添った、誠実な接客を心がけていきたいと思ってます。

▲もんじゃ焼きはもちろん、鉄板焼きもラインナップ豊富なのでぜひご賞味あれ!
<第6回に続く>

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