痛みは感じる? 認知機能低下を早期発見できる「10秒もも上げチェック」/認知機能改善30秒スクワット

健康・美容

公開日:2025/4/18

 認知機能の低下に気づくきっかけは人それぞれです。「最近、約束の日時を忘れることが多い」「食べたものを思い出せない」――。こうした違和感の正体はもしかしたら、認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」かもしれません。

 MCIは放置すると、4年以内には50%、6年以内には80%が認知症へ進行するといわれています。 ただし、初期の段階で適切な対策をすれば、認知機能を改善し、健常者レベルに戻すことも可能です。

 本書では、著者の20年以上の研究により明らかになった認知症のメカニズムや認知機能低下のセルフチェック法、改善に効果的な筋力トレーニング法などが詳しく紹介されています。

 日常生活に支障は出ていなくても、もの忘れや、同じ話を何度もしてしまうような症状がある人は必見の一冊。認知症改善専門の運動療法士である著者が提唱する『認知機能改善30秒スクワット』をお届けします。

※本記事は『認知機能改善30秒スクワット』(本山輝幸/日本文芸社)から一部抜粋・編集しました

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『認知機能改善30秒スクワット』(本山輝幸/日本文芸社)

認知機能レベルを確認①『10秒もも上げチェック』

 MCI や認知症初期の段階で対策をすれば、元の状態に戻すことができることがわかっても、病状の見極めが難しいのが現状です。ただ「MCI の方は痛みを感じにくい」という身体的特徴があることがわかったので、それを測るMCI チェック法を考案しました。ご自身や、ご家族で気になる方がいる場合は、ぜひ次の方法を試してみてください。

①いすに腰かけ、手でいすのふちを持つ(背筋は伸ばし、背もたれに背をつけない)。
②片方の脚(左右どちらでも可)を床と水平になるように真っ直ぐに伸ばす。
③伸ばした脚をさらに上に持ち上げ、この姿勢のまま10秒間キープする(この際、引き上げた脚の太ももに意識を集中させる)。
④10秒経過したらゆっくりと脚を下ろす。

 自分の感覚で、何も感じなかった場合を0として、最大の痛みを10とした場合(51ページ参照)脚を上げていた10秒間のももの痛みはどのくらいでしたか?

 私がこれまでに指導してきた方たちのほとんどがこのように答えています。

健常者   痛みレベルは5以上
MCI 患者  痛みレベルは2か3
認知症患者 痛みレベルは0か1

 痛みや疲れを感じないことは、健康で若いことだと思う方もいらっしゃいますが、このもも上げの姿勢は、太ももの筋肉が悲鳴を上げるような状態です。10秒続けてもつらくないということは、刺激が脳にうまく伝わっていないと考えられます。あまりいませんが、4の方も注意が必要です。

 さらに私は皮膚からの感覚も脳に上がりにくいのかを調べるため、次のページで紹介する「ス・マ・ヌ法」という方法も考案しました。

<第6回に続く>

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