お弁当のメインのおかずに迷ったら、ひき肉と塩魚に絞ってみるべし/昼12時のお弁当研究所

暮らし

公開日:2025/6/1

※以下は、上記ページのテキスト部分の抜粋になります。

使い勝手がよすぎるから魚は「塩魚」だけ買おう

お弁当、肉だけじゃなく魚も食べたい。
そんな日は「塩魚」を使うべし。
塩魚とは、塩漬けされた魚のこと。
うちの研究所で使うのは、塩じゃけ、塩サバ、塩ダラの3つだけ。
買い物のときはこの3つを買えば大丈夫なのだ。

塩サバ

1切=90~120g
半身で1切とする。写真のサバは2切入り。大きさがまちまちなので半身で150gくらいのものもある。骨なし&ノルウェー産がおすすめ。

塩じゃけ

1切=80~100g
色が濃いものは塩気が強い。チリ産のものはうま味が強く、ほろほろして食べやすい。

塩ダラ

1切=70~80g
この3つの中でいちばん水分が残っている。夏場はあまり店頭に並ばない。北海道産がおいしい。身割れが大きいので2等分がおすすめ。

Q パッケージに書いてある「甘口」「辛口」って何?

A 「甘口」とあっても味が甘いわけじゃない。「塩加減が甘い」という意味。甘口は塩分濃度3%未満。中辛口が3~6%。辛口は6~10%が目安だが、スーパーなどによっても違う。「生鮭」とあるものは、味はついていない。

塩魚のいいところ

包丁まな板不要
朝からまな板で魚を切る必要はない。キッチンばさみでざくっと切れる。1切を2~3等分してから使って。夜のうちに塩抜きして、ペーパーで拭いて包んでおくと朝ラク。

火がすぐ通る
塩蔵してある魚は、水分がほどよく抜けていてお弁当向き。味がついているから、風味を変えるだけでいい。また、生魚より火が入りやすく、加熱時間も短くてすむ。

やわらかい
塩に漬けておくことでタンパク質が変性するので、口に入れるとすぐにほぐれて食べやすい。噛むストレスが少なく、肉と違って冷めても脂が固まらない。

使う前には「塩抜き」をしよう

塩魚はもともと、鮮度を長く保ちにくい魚を塩蔵で保存していたことから始まっている。だから、塩分濃度が2%以上とかなり高め。そこで、お弁当に使う前には「塩抜き」をしたい。塩が抜けて水分が入るのでふっくらするし、魚の酸化した脂も抜けて臭みが減る。

塩抜きの実験やってみた

塩じゃけ(甘口タイプ)1切を3等分に切ったサンプルを使い、効率よく塩抜きをする方法を探ってみた。結果、つけている時間の長さに比例して塩気が抜けることがわかった。ただ、朝の忙しい時間帯に15分以上待つのは現実的ではない。水分量を増やしても結果は大きく変わらず、水温を上げると、塩気は抜けやすいが、うま味も抜けてしまう。そのため本書では、Bの脱塩方法を採用している。

*脱塩後電子レンジ加熱2分、冷却後の塩加減を試食して確認

大将のひとりごと
しゃけやサバは、ヒスタミン中毒に注意や。冷凍したものを、決して常温で解凍しないこと。菌が増殖してまうねん。冷蔵庫に一晩入れるか、電子レンジを使って解凍してな。

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