ピーマンの肉詰めは“逆立ち”させて! 手が汚れず、肉汁がジュワ〜ッ! 思わず二度見のレシピを作ってみた【書評】

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PR 公開日:2025/6/8

とっと夫婦のこうして作れば!リピ確ごはん
とっと夫婦のこうして作れば!リピ確ごはんとっと夫婦 / 主婦の友社

 SNS開設から約1年でフォロワー約17万人を達成した“とっと夫婦”が、初のレシピ本『とっと夫婦のこうして作れば!リピ確ごはん』(主婦の友社)を刊行しました。パティシエ16年、カフェの料理人5年の経験を持つのぶさんがレシピを考案。安定したおいしさのレシピを128品紹介しています。

 ポイントは「ちょっとのコツで10倍おいしく」。おいしくなる切り方や盛り付けを、おうちでも作りやすく工夫してあるのが嬉しいところ。料理の基本を押さえつつ新鮮なアイデアもあって、おいしくならないわけがない…!

 本稿では、“思わず二度見する”と大反響だった「ピーマンの肉詰め」や、夏にたっぷり食べたい「最高のラタトゥイユ」を作ってみました。とっと夫婦が得意とする「ひじき」や「切り干し大根」のレシピも紹介。栄養面もバッチリで安心して作れるから、ママパパにもおすすめです。

肉汁がジュワ〜ッ!「ピーマンの肉詰め」

「ピーマンの肉詰め」は、ピーマンを縦半分ではなく丸ごと使うから、ビジュアルがなんとも大胆。ピーマンのヘタを指で押し込んでタネを取り出しています。勢いあまって裂けてしまい、ドキッとしましたが、「少しくらい裂けても問題なし!」と書かれていてホッとしました。

 肉だねはポリ袋の中でモミモミ。これをピーマンの細い穴にどうやって詰める? と思うところですが、生クリームのように袋のまま絞り入れてしまうのが新鮮。おかげで手が汚れずに済みました!

 ヘタ側を下にして焼き始めます。肉を詰めた面をしっかり焼くことで肉汁を閉じ込めるから、この工程はとても大事。ピーマンが逆立ちしているようで、これを見せると子どもが喜びます。途中で倒し、全体に焼き色をつけたら、酒を少々加えて蒸し焼きに。

 仕上げに、中濃ソースやケチャップなどで煮詰めたら完成。ちょっと焦げたピーマンと香ばしい匂いがたまりません。噛んだ瞬間にジュワ〜ッと肉汁が出るので、ヘタ側からかじるのがおすすめ。ピーマンがとても甘くて家族でパクパク食べました。すぐに「また作って」とリクエストされましたが、大丈夫。簡単なのでいつでも作れる心構えです!

夏にたっぷり食べたい「最高のラタトゥイユ」

 夏に冷やして食べるのもおいしいラタトゥイユ。おうちで作ると“もったり”した冴えない味になるのが気になっていましたが、シャキッとメリハリのあるラタトゥイユのレシピがここにありました! 塩を振りながら野菜を炒めるのがコツなのだそう。

 いつものレシピと違っていたのは、野菜を一度にではなく順に入れることと、野菜によって火加減を調整すること。たとえば、オリーブオイルににんにくで香りづけする時は弱火、玉ねぎをじっくり炒める時は中火、ズッキーニとナスに焼き色をつける時は強火…という具合。トマト缶に加えてトマトペーストを入れるのもポイント。

 こちらのレシピ、のぶさんがカフェのメニューを何度も振り返りながら作ったものだとか。夏野菜から甘酸っぱいトマトがジューッとしみ出して、夏バテ防止にも期待できそう。ビジュアルも味も華やかで、食卓が最高に盛り上がりました! 今回はちょっと硬めに仕上げたので、次はクタクタに煮込んで食べたいと思います。

 カルシウムたっぷりの切り干し大根を使った「Caサラダ」は、100万回再生を突破した人気レシピ。切り干し大根はとっと夫婦の得意分野で、他にもさまざまなアレンジが掲載されています。育ち盛りの子を持つママにもうれしい!

「鉄どうふ」(ひじきと枝豆の炒り豆腐)の人気を経て、乾物に着目したという、とっと夫婦。鉄分を摂取できる「ひじき」のレシピも、ひじき飯、ひじきのサラダ、ひじきのナムルなどバリエーション豊富。鶏ひき肉や木綿豆腐とあわせて焼いた「鉄だんご」はメインにもなる一品。

 パティシエの経験を生かし、オンラインのお菓子教室も開催しているのぶさん。本書でも、粉から作る「チョコバナナクレープ」や、夏にひんやり「冷みたらし」など多数のスイーツが紹介されています。台湾の人気菓子「豆花」はゼラチンを使った簡単バージョン!

「『おいしいのその先の感情』を届けたい」と語るとっと夫婦。いつもの料理がもっとおいしくなる工夫や、もっと楽しくなる新鮮なアイデアは、料理で人を幸せにしたいという愛情の賜物なのかも。特別な材料や技術がなくても大丈夫。みんなが笑顔になれる「リピ確定」のレシピを、ぜひお試しあれ。

調理・文=吉田あき

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