“ひんやり”とろける大人のための贅沢なスイーツ。簡単なのに美しい「豆乳ブランマンジェ 黒ごまソース」を作ってみた【書評】

暮らし

公開日:2025/6/12

大人シックな冷たいスイーツ
大人シックな冷たいスイーツyuka*cm / 主婦の友社

 家事や仕事を終えた夜に楽しむ、自分だけの時間。そんな時間を贅沢に彩ってくれそうなスイーツのレシピ集が登場しました。料理家のyuka*cm(ユカセンチ)さんによる『大人シックな冷たいスイーツ』(主婦の友社)です。

 おやつの時間はもちろん、小さな頃から夕食後にちょこっと食べる冷たいスイーツが好きだったというyuka*cmさん。本書には、冷たいお菓子を網羅したいとコツコツためたという46点のレシピが紹介されています。

 本稿では、香ばしく奥深い味わいの「豆乳ブランマンジェ 黒ごまソース」と、ヘルシーで爽やかな「キウイとミントのヨーグルトバーク」の2品を作ってみました。

advertisement

一口で感動した「豆乳ブランマンジェ 黒ごまソース」

撮影=佐山裕子(主婦の友社)
撮影=佐山裕子(主婦の友社)

 本書のレシピは、気軽にまぜるだけのスイーツから作る工程を楽しむものまでさまざま。「豆乳ブランマンジェ 黒ごまソース」は、作り方の簡単さと、白と黒の2層に分かれた美しいビジュアルに惹かれて選びました。

 それにしても、豆乳ブランマンジェって本当に簡単にできるんですね。最初に豆乳とグラニュー糖を火にかけ、そのあとはゼラチンをまぜて茶漉しでこします。その後、氷水を当てて冷やしながら生クリームを入れるだけ。材料をすべてまぜたら冷蔵庫で冷やし固めます。

 上にかける黒ごまソースは、同量のねり黒ごまとはちみつに、お湯を少し加え、溶きのばせば完成。これを、先に冷やし固めておいたブランマンジェの上にかけます。

 食べてみたら、一口目で心がとろけました。黒ごまソースがプリンでいうカラメルのような役割を果たしているので、黒ごまソース少なめでさっぱり食べてみたり、ソース多めで甘さを楽しんだり。豆乳と黒ごまの相性の良さもあって、一口食べるごとに味わいが深まる、深まる。まちがいない美味しさでした。

濃厚かつまろやかな「キウイとミントのヨーグルトバーク」

撮影=佐山裕子(主婦の友社)
撮影=佐山裕子(主婦の友社)

 暑い日にほてった体をひんやりさせたい…。そんな時はキンキンに冷やしたフローズンデザートを。「キウイとミントのヨーグルトバーク」は、ヨーグルトを使ったヘルシーな冷たいスイーツ。バークとは、樹皮という意味だそうですよ。

 こちらも、思い立ったらすぐに作れそうな一品を選びました。ギリシャヨーグルトとはちみつをまぜて冷やしたら、その上にキウイとミントを散らすだけなんです。

 ギリシャヨーグルトがなかったので、本書にあったとおり、プレーンヨーグルトの水きりで代用しました。ざるとキッチンペーパーの上にヨーグルトをあけ、冷蔵庫に入れて時間をおけば完成しました。

 ヨーグルトを使っているから濃厚かつまろやか。シャクシャクとかじったあとはトロ〜リとろけ、喉元を抜けて体がひんやりと冷えていくのがわかります。口の中で食感が変わる楽しさ。甘さと酸っぱさのちょうどいい具合。ちょっと疲れた昼下がりに食べてシャキッと体を覚ますのもいいし、ヘルシーだからお風呂上がりに食べても罪悪感がなさそう。フルーツは好みのものでOKだから、「ヨーグルト、はちみつ、フルーツ」があればいつでも作れます。

 冷たいスイーツというとゼリーやアイスを思い浮かべますが、それだけではないんですね。口当たりや味わいの違いにも驚きました。「レシピどおりの型だけではなく、おうちにある器や型に冷やし固めたり、バットで大きく作って取り分けたりできる自由度の高さ」も、冷たいお菓子のいいところだとyuka*cmさんはいいます。

 お店のような一皿にスプーンを入れる時の喜び、一口目のひんやりとした刺激、口の中でトロ〜リとろける幸せ。この一瞬一瞬がきっと、“大人シックな冷たいスイーツ”の醍醐味。この贅沢さがわかる大人におすすめなスイーツ。頑張ったあとや、もうひと頑張りしたい時のおやつにも、おすすめですよ。

調理・写真・文=吉田あき

あわせて読みたい