サッカー日本代表・中村敬斗「3歳の自分に声をかけるなら」に意外な回答?選手としてのルーツなどエッセイも充実!初フォトブック『Natural ナチュラル』刊行記念
公開日:2025/7/2

サッカーのフランスリーグのスタッド・ランスに所属、日本代表でもストライカーとして活躍する中村敬斗選手が初のフォトエッセイ『Natural ナチュラル』(双葉社)を刊行した。試合での姿からプライベート空間でリラックスする表情まで、普段の様子を余すところなく切り取った1冊で、3歳ではじまったサッカー人生を振り返るエッセイも収録されている。
本書では“プロサッカー選手・中村敬斗”を作り上げた、欧州リーグで活躍するためのメンタルや食事、夢を実現するための取り組みなどについても語られ、サッカー選手だけでなく、スポーツ選手、ビジネスパーソンにとっても、世界で羽ばたくためのヒントとなるに違いない。ピッチ上では「ゴールまでの道筋」が見える瞬間もあると話す中村選手にフォトエッセイに込めた思い、そして、翌年開催の「FIFAワールドカップ2026」への熱意などを聞いた。
■タイトルは「自然体」結果を出すためにピッチでは自分を貫くときも

――ピッチ上での姿はもちろん、普段は見られないトレーニング風景、さらに、プライベート空間の自宅でリラックスする様子も収録した自身初のフォトエッセイとなりました。
中村敬斗(以下、中村):子ども時代や、ガンバ大阪時代の写真も入っていますが、海外に移籍してからスタッド・ランスへの移籍もあったこの5年間を中心に密着していただいたので、僕自身も満足できる1冊になりました。
住んでいるランスから、週末によく出かける首都のパリへ行ったときの写真もありますね。タイトルの「Natural」には「自然体」の意味を込めました。僕自身、サッカーで試合に出場するときに緊張するんですけど、できるだけ平常心を保ちながら「ありのままの自分でいよう」とも思っているので、その気持ちが多くの人に伝わるならうれしいです。
――ボリュームのあるエッセイも随所に収録されていて、3歳からはじまった“サッカー人生”を時々の心情と共に詳細に振り返っています。たとえば、エッセイの中に「うまくいかないときは、監督からネガティブな要素を言われることが多いけど、全部、全部、真に受けないでおこう。自分を変えないで、試合に向けて準備しよう」といった内容のことが書かれていましたが、中村選手のマインドが強く表れていました。
中村:もちろん、監督は信頼していますし、言うことは絶対です。でも、すべて言うとおりにすると自分を保てなくなってしまうし、一番大事な「結果」を出すためには自分を貫いた方がいいときもあるので、フォトエッセイにも詳しく書かせていただいておりますが、受け止めすぎないように意識しています。
――小学3年生からは「サッカーノート」を付けて「自主練習の内容」や「試合や練習で気づいた改善点」などを記録していたとありました。自身の思いを文章にしたためることへの、こだわりもあったんでしょうか?
中村:こだわりというか、時々で感じた幸せな気持ち、悔しかった気持ちは時間が経つと忘れてしまうので、サッカーノートに書き留めて読み返すために続けていたんです。小学校時代は漠然と練習で「何をしたか」を記録して、中学校時代からはより具体的な内容になり「成長するためにどうすればいいか」も自主的に書いていました。当時のノートの写真やプロ入り後のノートの内容については、本の中に書かせていただいています。
特に、U-15日本代表に選ばれてからは、同世代のトップを走る選手たちとの差も感じて、自分より上手い選手の中で「生き残るために何をするべきか」を頭で整理するために書いていたんです。テクニックだけではなくメンタルだったり、ピッチ上での戦術に関する話だったりを書いて、必ず読み返してから練習に参加していました。

