ドタキャンされてイライラ。そんなときは足の裏に意識を向けると何かが起こる?/くよくよしたら手を洗おう。③
公開日:2025/7/25
仕事や人間関係などのちょっとした失敗に落ち込んでしまい、なかなか気分がスッキリしないことがありませんか?
簡単なアクションでパッと気分転換できれば、くよくよしても大丈夫。『くよくよしたら手を洗おう。』では、心理学者・内藤誼人氏が世界最新の心理学研究のエビデンスとともに、簡単な気持ちの切り替え方を指導してくれます。
「石けんで手を洗う」「財布にお札をパンパンに入れる」などすぐできることや、1日の終わりや週末にできるアクション、意識改革術などを紹介。「くよくよするな」と言われても、気がついたらくよくよしちゃうネガティブ体質の人必見! 簡単にできて心が軽くなるライフハック術をお届けします。
※本記事は書籍『くよくよしたら手を洗おう。』(内藤誼人/主婦の友社)から一部抜粋・編集しました。

(内藤誼人/主婦の友社)
Trick12 イライラしたときは足の裏に注意を向けると、怒りがすっとおさまっていく

腹が立つことって、日常のあちこちにひそんでいます。レジが混んでいるとか、約束をドタキャンされるとか、同僚のうっかりミスで残業する羽目になるとか。でも、そのたびに怒っていたら、不機嫌な感情に支配されて、メンタルも下降してしまいます。
イラッとしたら、意識を足の裏に飛ばしましょう。このおもしろい習慣の効果は、米国ジョージア州にあるオーガスタ大学のナーバイ・N・シンが立証しています。
シンは、軽度の知的障害と精神疾患のある男性に、「足の裏の瞑想」というマインドフルネスの技法を教えました。怒りを自覚したら、深呼吸しながら足裏に意識を向けるというシンプルな方法です。この練習を続けた男性は、6カ月で攻撃行動がなくなり、その後も1年間落ち着いた行動を保ったと報告されています。
この技法は、今では怒りをコントロールするトレーニングとして、福祉や教育の現場などにも広がっています。「足裏」というふだん意識しない場所に注意を向けることで、感情の爆発を防ぎ、冷静さを取り戻しやすくなるのです。
怒りのパワーは強力ですが、コントロールできればQOL(生活の質)はグッと上がります。感情に飲み込まれそうになったら、「足の指はどうなっている? 足の裏はどんな感覚?」と全集中。グラグラした気持ちが、すっと整っていくはずです。
<第4回に続く>