「ごはんを作れない」日があってもいい! 自分に自信が持てない日の過ごしかた、自分の甘やかしかた【著者インタビュー】
公開日:2025/8/13

「疲れてごはんを作る元気がない」「ごはんも作れない私って……」――もし、そんなことに悩んだら、読んでほしいのが『心曇る日は ご自愛ごはんを』(うめやまちはる/KADOKAWA)。料理を通して自分らしさと向き合い、じっくり少しずつ自分を取り戻していく食卓コミックエッセイだ。
30代、憧れの仕事に就いて充実しながらも忙しい毎日を過ごしていた主人公は、小さなミスをきっかけに体調を崩して仕事を辞めることに。結婚して専業主婦になったものの、働きたくても働けないでいる自分に自信がもてない日々を送っていた。そんな日々を変えるきっかけになったのは、毎日の普通のごはん。読むと、ほっこり癒やされる。ちょっとしたものでいいから、自分のためにごはんを作ってみたくなる。そんな温かなこの本は一体どうやって生まれたのか。著者のうめやまちはるさんにお話を伺った。
――3話では、散歩中に見つけた畑で「規格外」の野菜に自分を重ねて、「規格から外れたものは何の役にも立たなくなっちゃうのかな」と悩むエピソードが描かれていて、胸が締め付けられる思いがしました。「自分は枠から外れてしまった」と感じている人にかけてあげられる言葉があれば教えてください。
うめやまちはるさん(以下、うめやま):自分が枠から外れてしまったという感覚はすごく絶望を感じる感覚だと思います。もし、そう感じている人がいるのならば、どんな言葉を伝えたらいいのかわからないのですが、背中をさすってあげたい気持ちです。
――誰にでも自分に自信が持てない日はあると思います。そのような日は、うめやまさんはどう過ごしていますか。
うめやま:最近は運動しています。冬の間はウォーキング、最近は暑いので踏み台昇降運動をしています。運動は好きではないので、体を動かすとすごく頑張った気持ちになれて自分を褒めたくなるし、満足感があります。
――つい頑張りすぎてしまう人、自分を甘やかすのが苦手な人にアドバイスをいただけると嬉しいです。
うめやま:人にアドバイスできるような人間ではないので、それを前提に聞いてほしいのですが……。人生には自分の力以上に頑張った方が良いときもあるとは思いますが、頑張ってもうまくかみ合わないときはどんどん焦ってきて追い詰められてしまうのだと思います。頑張りたいけど頑張れない、そういう時は一休みしてもいいんじゃないかと思います。休むことに不安を感じるかもしれませんが、休むとエネルギーはチャージされてまた頑張る力が湧いてきます。自分の中に眠っている力を信じて、ゆっくり休む時間も大事にしてください。
取材・文=アサトーミナミ