いつもケーキは大きい方を妻に。ほっこり心が温まる「ご自愛ごはん」夫婦の日常【著者インタビュー】
公開日:2025/8/16

「疲れてごはんを作る元気がない」「ごはんも作れない私って……」――もし、そんなことに悩んだら、読んでほしいのが『心曇る日は ご自愛ごはんを』(うめやまちはる/KADOKAWA)。料理を通して自分らしさと向き合い、じっくり少しずつ自分を取り戻していく食卓コミックエッセイだ。
30代、憧れの仕事に就いて充実しながらも忙しい毎日を過ごしていた主人公は、小さなミスをきっかけに体調を崩して仕事を辞めることに。結婚して専業主婦になったものの、働きたくても働けないでいる自分に自信がもてない日々を送っていた。そんな日々を変えるきっかけになったのは、毎日の普通のごはん。読むと、ほっこり癒やされる。ちょっとしたものでいいから、自分のためにごはんを作ってみたくなる。そんな温かなこの本は一体どうやって生まれたのか。著者のうめやまちはるさんにお話を伺った。
――本作は、自分に自信をなくしたうめやまさんが「ごはん」を作ることによって少しずつ元気を取り戻していく過程が描かれています。読者からの反応で印象に残っているものを教えてください。
うめやまちはるさん(以下、うめやま):病気やそのぶり返しについても書いているため、少し重い内容になってしまうところもあるのですが、読んだ方からは「ほっこり心が温まりました」と言ってもらえて、ホッとしました。
――本当に心が温まる1冊です。おいしそうな「ごはん」とそれによって回復していくうめやまさんの姿だけでなく、うめやまさんを優しく見守る旦那さんの姿が描かれているのも、この温かさを生み出しているように感じます。この作品を読んだ旦那さんの反応はいかがでしたか。
うめやま:「頑張ったね」と言ってもらいました。
――最近の旦那さんとの食事をめぐるエピソードを教えてください。
うめやま:この前、ケーキを買ってきたときのことです。いつも2つ買って両方半分にして食べるんですが、私は厳密に半分になるようにして食べたのに、夫は私の分を少し多めに残してくれていました。夫の優しさに衝撃を受けたのと、自分の食い意地を反省しました。
取材・文=アサトーミナミ