絵本作家・あべ弘士さんの最新作『ひぐま』発売。刊行を記念した絵本原画展も開催
公開日:2025/10/9
株式会社ブロンズ新社は、絵本『ひぐま』(あべ弘士 作)を全国の書店で発売した。

刊行を記念した絵本原画展も開催
本書は、旭山動物園の飼育係として25年間働いた経験を持つ絵本作家・あべ弘士さんが、野生のひぐま親子の濃密な時間を描いた物語。
北海道に生息するひぐまは、冬眠中の巣穴の中で出産。母ぐまは、春までの約4カ月間、穴から一度も出ず、飲まず食わずでおっぱいを与え、赤ちゃんを育てる。春を迎え、5~10キロに育ったこぐまは、巣穴から息吹く大自然へと出ていく。野生のひぐまはどのように生き、次の世代に命をつないでいくのかを、長年生きものの命と真摯に向き合ってきた著者が畏敬の念を持って描き出した作品だ。
本書はひぐまの体の仕組みや生態をQ&A形式でわかりやすく紹介した、描きおろしのリーフレット付き。また刊行を記念して、2025年10月4日よりブロンズ新社ギャラリー「青銅Room J」(東京都渋谷区)にて絵本原画展が開催されている。

■あらすじ
赤や黄に色づく秋の山で、ひぐまが木の実や果物をもくもくと食べている。やがて雪が降り始め、あたりは静かな銀色の世界に。山が一面の雪景色となったころ、どこからかひぐまの赤ちゃんの声が聞こえてくる。小さな赤ちゃんは、暗い穴の中で母さんのおっぱいをたくさん飲んでこぐまとなり……新しい命は、春の訪れとともに光あふれる世界へと飛び出していく。


■著者紹介

あべ弘士(あべ・ひろし)さん
1948年、北海道旭川市生まれ。
25年間、旭山動物園で飼育係として働き、のち絵本作家として活躍を続ける。生い立ちや飼育係時代の動物たちとの濃密な付き合い、生きものの命と真摯に向きあった日々が絵本創作の原点となる。
『あらしのよるに』(木村裕一 文/講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』(小学館)で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズ(二宮由紀子 文/文渓堂)で赤い鳥さし絵賞、『新世界へ』(偕成社)でJBBY賞、『宮沢賢治「旭川。」より』(BL出版)で産経児童出版文化賞美術賞、『クマと少年』(ブロンズ新社)で北海道ゆかりの絵本大賞・大賞など、受賞多数。
他の作品に『森の地図』『波の白馬』(阿部夏丸 文/ブロンズ新社)などがある。
今回の書籍について担当者に話を聞いてみた。
ーー読者(ユーザー)へのメッセージは?
今回の新刊の刊行にあわせ、絵本原画展を開催いたします。
北海道に生まれ、旭山動物園で25年間飼育係を務め、ずっと命に向き合ってきたあべ弘士さんだからこその視点で描かれた躍動感あふれる絵を、ぜひ原画でご覧いただければと思います。
■イベント情報

刊行を記念した絵本原画展が、ブロンズ新社ギャラリー「青銅Room J」で開催される。長年命に向き合ってきたあべ弘士さんだからこその視点で描かれた躍動感あふれる絵を原画で楽しめる。
会期:2025年10月4日(土)、10月5日(日)、10月10日(金)〜10月13日(祝)
会場:ブロンズ新社ギャラリー「青銅Room J」(東京都渋谷区神宮前6-31-15 マンション31 3C)
時間:13時〜17時
料金:入場無料
■書誌情報
書名:ひぐま
著者:あべ弘士
発売日:2025年9月18日(木)
定価:1,760円(税込)
判型:246×224ミリ 上製
頁数:32ページ
販売:全国の書店などで販売
公式サイト:https://www.bronze.co.jp/books/9784893097460/
■あべ弘士さんのブロンズ新社の絵本

『クマと少年』(2018年刊)
定価:1,650円(税込)
アイヌ民族のたいせつな儀式、イオマンテ(熊おくり)を題材にした絵本。
少年とクマが命に向き合う壮大な物語。