井口裕香エッセイ連載「ヒップ・ステップ・ジャンプ!」/エピソード1:負けず嫌い(性格の変遷)
公開日:2025/10/27

はじめまして! 井口裕香です。
声優として、お芝居やナレーション、ラジオなどで声を届けています。最近はグラビアに挑戦したり、トレーニングに励んだり。新しいことにも積極的にチャレンジしています。
このたび、エッセイ連載『ヒップ・ステップ・ジャンプ!』を始めることになりました!タイトルの通り「ヒップ(お尻)」「ステップ(歩み)」「ジャンプ(挑戦)」をキーワードに、トレーニングやボディメイクにまつわるお話をメインにお届けしていきます。また、そこから得た日々の気づきや、自分の歩んできた道を少しずつ書いていけたらなぁと思っています。
自己紹介をあらためて。
声優の仕事を始めたのは14歳のころ。気づけばもう20年以上、たくさんのキャラクターと出会ってきました。
見た目は幼いけれど芯がしっかりしているキャラクター。戦いには出ないけれど、大事な場面で支える役。そんな役柄を演じることが多いです。
でも、どんな役を演じるときも、根っこには「自分の性格」があるのかな? って思います。負けず嫌いなところとか、切り替えの早さとか。声のお芝居をするときも、それが自然とにじみ出ている気がするんですよねぇ。
だからこの連載の最初は、私の性格の変化、そして「負けず嫌い」というテーマからお話ししてみたいと思います!
小さいころから、とにかく体を動かすのがだいすきな子どもでした。
小学校のときはサッカー部に入って、男子に混ざってボールを追いかけていました。正直、ポジションなんてよく分かってなかったんです。ただみんなで一斉にボールを追いかけるだけ。でも全力で走って、汗をかいている時間が楽しくて楽しくて!
いちばん覚えているのは、運動会のかけっこ。ずっと一位を取り続けてきたのに、小学校五年生で初めて二位になっちゃったんです。その瞬間、「一位じゃなきゃ意味がない!」って泣きながら地面を叩いたくらい。
ほかにも、漢字テストで満点をとれたときに「私もしかして得意なのかも?」と思って、「だったらずっと一番とりたい!」と漢字ドリルをやりこんだこともありました。
子どもながらに、極端なまでに負けず嫌いだったんです。
この負けず嫌いな性格は、声優という仕事を始めてからも大きく影響してきました。とくにオーディション。全力を尽くして臨んだのに落ちたときの悔しさって、本当に言葉にできないくらいで……。20代のころは、その悔しさにずっと囚われて、落ち込むことも多かったです。
そこで自分を守るために身につけてしまったのが「しょうがないよね」って受け流す心。 落ちても引きずらず、淡々と次に進む。確かに心は守れるけど、どこかで「現状維持」を求めている自分がいるのにも気づいていました。
守ることに慣れすぎると、挑戦しない理由にもなっちゃうんです。そうして少しずつ、負けず嫌いの炎が小さくなっていったのかもしれません。
でも、30代半ばになって、その感覚が大きく変わりました。きっかけは2024年に発売した写真集『MORE MORE MORE』(KADOKAWA)の撮影。実はお話しをいただいたときに「井口さん……ちょっと頑張ってくださいね」と言われてしまって。何を隠そう、当時の私の体型は……と、この話は長くなるのでまた次回!
こんな感じで綴っていくので、今後とも『ヒップ・ステップ・ジャンプ!』をよろしくお願いいたします!!
<第2回に続く>