声優・金子有希が語る“二刀流で小説を書く理由” 『光る猫爪』Web小説プラットフォーム「ネオページ」独占連載&来春書籍化《インタビュー》
PR 公開日:2025/12/24
声優と小説家、“二刀流”が文章にくれるもの
──金子さんは声優業と執筆の両方をされていますが、相乗効果を感じる部分はありますか?
金子:声優って、想像力が必要な仕事だと思うんです。そういう点では、小説を書く時にも役に立っていると感じますね。時々キャラクターのセリフを実際に口に出して「この言い回し、変じゃないかな?」って確認することも。声にしてみると「あ、大丈夫だ」と思えるんです。そういう作業は、声優の経験が生きていると感じます。
──声に出すのは、他の書き手の皆さんにも応用できそうですね。役を演じる時、「このキャラはどんな人か」と台本を読み込むことと、小説でキャラクターを掘り下げることは似ていますか?
金子:小説のほうが、細かい設定をしっかり作っているかもしれません。声優のお仕事では、私は第一印象とか直感を大事にするタイプなんです。キャラクターを見てセリフを読んだ時の感覚を信じて、演じているので。
『たまこまーけっと』に初めて出演させていただいた時も、「監督はこういう作品にしたいんじゃないかな」「このキャラはこういう性格のような気がする」と感じ取ることを大事にしました。人間の性格ってひと言で説明できるものではないですし、いろんな面があって成り立っていますよね。その多面性を捉えるようにしているんです。もしかしたら、その感覚を大事にしているからこそ、京都アニメーションさんの「ちょっと難しい」と言われるキャラクターを任せてもらえているのかもしれません。
小説を書く時は自分でキャラクターを作っていくので、無駄かもしれないと思う設定まで自然とついてしまうことがありました。物語を作る側と演じる側、似ているようで違うなと私は感じましたし、それが声優としてもいい経験になっています。声優としての“役づくり”にもまた返ってきている感覚があるんです。
ネオページで連載中、そして“次に書く場所”として

──2019年にダ・ヴィンチWebでインタビューした際にも、物語を作る話をしていました。当時の伏線が回収されたような形で夢を叶えられましたが、今のお気持ちは?
金子:シンプルにうれしいです。頭の中で描いていた物語を形にすることが夢だったので、叶ったんだなって。
『光る猫爪』は、支えてくれている方々のおかげで実現できた企画です。私が所属している青二プロダクションも、この本の企画を後押ししてくれていて、本当に懐の広い事務所だなと感じています。これから先、またいろいろ展開していって、いろんな形で恩返しができたらと思っています
──もし実現するとしたら、やってみたいことのアイデアはありますか?
金子:やっぱりドラマCD、アニメ、キャラソン……夢は広がります。いろいろできたらいいなと思いますし、そのためにも皆さんの応援が必要ですのでよろしくお願いします(笑)。
──ひと足先に最後まで読ませていただきましたが、『光る猫爪』続編があってもおかしくない内容だと思いました。
金子:よく言われるんですけど、私の中ではもう完結しているんですよ。今回の1冊でしっかり読めるように作っているので、これで一区切りという気持ちです。マーベル作品のように、過去の物語を別の形で描く可能性は少しだけあるかもしれませんが、出すかどうかはまだわからないですね。
──他にも、書きたいものもたくさんありそうですしね。
金子:あります、あります! たとえば「なぜ月にウサギがいるのか」という話とか、宇宙を題材にしたお話とか、物語そのものはもう頭の中ではできているんです。中には、小説以外のメディアのほうが映えるかもしれない作品もあるので、どういう形で展開するかは少し悩んでいますね。
──小説として書くなら、どんなジャンルに興味がありますか?
金子:まだ具体的には考えていませんが、昔書いたものの中に「これは小説向きだな」と思っている作品はあります。たとえば「切り裂きジャック」を題材にした話とか、「クリスマスのサンタはなぜ存在するのか」みたいな話。月のウサギの話と同じで、「なぜそうなったんだろう?」という疑問から発展していくタイプの物語です。いずれ形にできたらいいですね。
──これから作品を作ってみたい方に、アドバイスはありますか?
金子:アドバイスと言えるほどではありませんが、とにかく楽しむことですね。一歩を踏み出さないと何も始まらないので、まずはスマホを持って一文字でいいから書いてみる。その点、ネオページはスキマ時間で書けるのが強みだと思います。電車で少し書いて、乗り換えてまた書いて……ということもできますし、書き溜めたものを好きなタイミングで公開することもできます。本当に気軽に始められるので、ぜひ一緒に楽しんで書きましょう! 読む側だった人ほど、まず1話だけでも投稿してみると、世界が変わると思います。
編集部より
金子さんのように“好きだから書く”気持ちを形にできるのがネオページ。
あなたの物語もまた、ネオページから始められるかもしれません。
作家登録は無料。スマホで1話から、気軽に投稿できます。
→ネオページ 作家登録はこちら
取材・文=野本由起 撮影=中惠美子 撮影協力=WeWork KANDA SQUARE
プロフィール
金子有希(かねこゆうき)
福岡県北九州市出身。青二プロダクション所属の声優。アニメ作品は『たまこまーけっと』『聲の形』『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』『けものフレンズ2』などに出演。ほか、ゲーム、ラジオ、舞台など多岐にわたる分野で活躍中。
小説投稿サイト「ネオページ」
日本新時代の小説投稿プラットフォーム。ジャンル別のランキングでお気に入り作品を発掘しやすいのが魅力のひとつ。書き手にとっては「編集サポート」ボタンで編集者にチャットで相談できる機能など、編集者との二人三脚で作家を目指せる仕組みも。
https://www.neopage.com/
