10秒で、肩や腰など長年の痛みが消える!? 筋肉をほぐすより効果が期待できる「神経系ストレッチ」
公開日:2023/6/22

体中のあちこちが痛くて痛くてたまらない。日々のデスクワークで肩や首はバキバキに凝り固まっているし、子どもが生まれてからは、腰まで様子がおかしい。痛みを感じる部分をストレッチしたり、もみほぐしたりしているが、その効果は瞬間的。どんなに手を尽くしても一向に良くなる気配がなくて、途方に暮れてしまう。
そんな私のように、長年の体の痛みや凝りに悩まされているという人は、もしかしたら、「筋肉」ではなく「神経」をストレッチしてみるといいかもしれない。『10秒で長年の痛みが消える!神経系ストレッチ』(兼子ただし/主婦の友社)は、YouTube「兼子ただしチャンネル」で話題沸騰の理学療養士・兼子ただしさんによるストレッチ本。体に痛みを感じたら、筋肉をほぐす方法ばかりを考えてしまうが、兼子さんによれば、長期にわたる体の痛みの根本の原因は筋肉ではなく、神経。体のどこかの神経が圧迫され、ズレることで痛みが発生しているケースがほとんどなのだそうだ。
この本で紹介されている「神経系ストレッチ」は、従来の「筋肉や体をゆるめる」マッサージや整体とは異なり、痛みの原因である神経のズレを正していく。アメリカで開発されたリハビリテーション療法をベースとしたメソッドで、国士舘大学との共同研究で医学的効果が実証されているというから、何だか効果がありそう。実際に、兼子さんの指導を受けた人の中には、長年の痛みやしびれが奇跡のように消えたという人が数多くいるというから、痛みに悩んでいる人は選択肢のひとつにしてもいいかもしれない。

最初に入門編として咬筋(こうきん)のストレッチに挑戦してみよう。咬筋とは、頬をさわった状態で、軽く上下の歯をかみ合わせた時に動く筋肉。顎のズレやゆがみがあると、この筋肉が緊張して、歯のくいしばりが起きる。くいしばりは、首の痛みや肩こり、頭痛、腕があがらなくなってしまう四十肩や五十肩など、あらゆる不調の原因となる。咬筋をほぐせば、多くの部位の不調が解消することが期待できるのだそうだ。

方法は簡単。まずは咬筋に人差し指と中指を当て、その状態で、口を大きく開けながら鼻から息を吸う。次に口から息を吐きながら、5秒かけて咬筋を上から下へ指でなぞる。これを2~3回繰り返すだけで咬筋をゆるめることができるのだという。万年肩こり・首こりに悩まされている私も試してみたが、寝る前に行うと、不思議と朝、体が軽く、気持ちよく起きられた。くいしばりは、起きている間よりも、寝ている間に無意識に発生しやすいらしいから、寝る前にストレッチを行うことで、体に緊張がかからない状態を保てたのかもしれない。
さらに本書では、首や肩、腰、膝、手指など、痛みの部分別の神経系ストレッチも教えてくれる。肩のトレーニングを試してみたが、これも簡単。肩の痛む部分をつまみ、つまんだ部分と反対側に首を傾け、息を吸って吐く。これを2~3回繰り返す。これだけで肩から腕、手にかけてのしびれやこり、疲労の原因となる腕神経叢(わんしんけいそう)にアプローチできるのだそうで、少し試しても肩が軽くなったように感じられた。

「でも、ストレッチっていつも効果が持続しないイメージ……」という人もいるだろうが、神経系ストレッチは、筋肉へのストレッチに比べて効果が長続きしやすく、元に戻りにくいのが特徴だというから嬉しい。また、この本では、痛みの再発防止のため、整えた神経を正しい位置にキープする呼吸法「リセット呼吸」も教えてくれる。「神経系ストレッチ」と組み合わせれば、効果は抜群。もしかしたら長年の痛みとおさらばできるかもしれない。
体の痛みが取れると、何だか心まで伸びやかな気持ちになる。「この痛みとは一生付き合っていくしかない」などと諦める前に、あなたもこの本をもとに「神経系ストレッチ」に挑戦してみては?
文=アサトーミナミ