マクドナルド五里夢中

しかし、歳を重ねるにつれてマクドナルドをドカ食いすると、頭がもわっと霧がかかり、急に眠くなり気絶するように昼寝をする機会が増えた。

そして、決まってドカ食い気絶したあとに見る夢は悪夢なのだ。
詳しくは覚えていないけど、起きないといけない…でも体が動かない…目が覚めたかと思うとまだ夢の中。起きないと…というのを永遠に繰り返し、夢の中に閉じ込められる。

起きた後は、ぐったりと体が疲れていて、頭も重たい。
マクドナルドを食べた後も、徹夜できるくらいの体力が前はあったのに、これが加齢による衰えなのだろうか。

恋人と上手くいかず悩むような気持ちで深夜ネットの深海を彷徨っていると、「悪夢を大幅に減らす睡眠用しゃぼん玉」という商品を見つけてしまった。

魔法のランプの先端からぷくっと可愛らしい丸いシャボン玉が膨らんでいる。

しかも、悪夢を減らすどころか意図した夢を見ることができるらしい。
夢の中で旅をすることも、空を飛ぶことも、昔に戻ることも、好きな人に会うこともできるのだ。

実際の研究データも記載されていて、数字が書いてあると妙に説得力あるな。
でも、もしこれが本当だったらマクドナルドを食べてドカ食い気絶しても悪夢を見なくて済むかもしれない。

魔法のランプに縋る思いで、少々値が張るけれど夜のテンションに任せて購入してしまった。

ここから酒村版『スーパーサイズ・ミー」の幕開けだ。