<包丁・まな板を使うのは週2だけ>“切りおきセット”さえあれば、10分でアツアツ晩ごはんが完成【作ってみた】
公開日:2018/8/9

料理は、献立を考えることもそうですが、調理をする際に食材を切ることすら大変だったりしませんか? このご時世、食材がすでにカットされた食材宅配の料理キットなども人気のようですが、毎日となるとお金もばかになりません。それなら、そのセット、家庭で作ってみませんか?
『切りおき まとめ買いまとめ切りで1日の晩ごはんをセットで保存』(小林まさみ/小学館)では、1週間分の晩ごはんの献立と、食材の買い物リスト、切りおきの段取り、レシピがひとセットになって紹介されており、その通りに食材を切り分けてポリ袋に入れてまとめた「切りおきセット」を作っておけば、あとは食べたいときに加熱調理するだけ。
しかも、極力食材は有効活用させるように献立が考えてあるので、買い出し・切りおきセット作りは土曜日・水曜日の週2回だけで済むという、まさに画期的な料理法です。そこで、今回はこの中から、2品10分で作れる切りおきセットを実際に作ってみました。
■1.一度食べると箸が止まらない「ホイコーロー」(P.39)

下ごしらえとして、豚肉を袋に入れて、しょうゆ、酒を加えて軽くもむ。ピーマン、キャベツを食べやすい大きさに切り、それぞれの袋に入れる。あと、のちほど紹介する「豆苗とベーコンのスープ」についても、豆苗とベーコンを食べやすい大きさに切り、1つの袋にまとめて入れる。これら計4つの袋を、“切りおきセット”として、まとめて1つの大きな袋に入れて、使う日まで冷蔵庫で保管しておく。
“切りおきセット”はこんな感じ。

まず、ホイコーローを作ります。
サラダ油を熱したフライパンに、ピーマンを入れてさっと炒め、さらにキャベツを加えて2分ほど炒めたら一度取り出す。続いて、サラダ油を熱したフライパンに豚肉を入れ、色が変わるまで炒めたら、にんにくのみじん切り、豆板醤を加えてさっと炒め、赤みそ、はちみつ、酒、こしょうを混ぜ合わせたものを加え、全体に炒め合わせる。そして、火を止め、先ほどのピーマン・キャベツを戻し入れ、さっと和えれば完成。
1品目は、暑い夏にピッタリのスタミナ料理「ホイコーロー」レシピです。いつもの手順だと、まず豚肉に下味をつけてしばし待ち、野菜を切って、それから炒め始める…という流れで、調理するまでに30分はかかりますが、ここでは、すでに前日に切りおきセットを作ってあったので、食べる当日は袋から出して調理するだけ。炒めるだけなら、なんと8分ほどでホイコーローが完成しました。早速食べてみると、豚肉にしっかり下味がついているので、これだけでも十分おいしくなっているんですが、さらに甘辛いタレが全体に絡んで、箸が止まりません。まさに「食欲全開」な一皿です。
■2.シャキシャキ食感がおいしい「豆苗とベーコンのスープ」(P.38)

鍋に水、顆粒中華だしを入れて強火にかけ、ひと煮立ちしたら、前日に作っておいた切りおきセットの豆苗とベーコンを加えてさっと煮る。塩・こしょうで味をととのえ、仕上げにごま油をたらせば完成。
2品目は、さっと煮れば完成の中華スープレシピです。こちらも、前日に食材は切ってあったので、当日は鍋に加えて煮るだけで、ものの2分もかからずに出来上がりました。でも、味は2分でできたとは思えないほど、ベーコンのコクがしっかりと溶け出していて、そこに豆苗のシャキシャキ食感が合わさって、絶品スープに。
今回作った2品合わせて、計10分でアツアツ夜ごはんが完成しました。作ってみて改めて感じたことなんですが、やはり食材を切らないだけでも、気持ちの負担はかなり楽ですね。これなら、毎日でも頑張って作れそうです。
ちなみに、この“切りおきセット”は「ポリ袋」に入れて保存するのですが、何が良いかと言うと、ポリ袋ならそのままたたける、ふり混ぜる、生ものを直接さわらずにつかめる、下味・水切りもできると、下ごしらえ自身も手軽にできる点です。これにより、洗い物も少なくすんで、後片付けも楽チン、まさに良いことづくめです。
これからは“切りおき”の時代へ
以前から、作った料理をある期間保存できる“作りおき”が流行っていますが、これの弱点は「温かい料理は温め直す必要がある」こと。せっかくの温かい料理は、やはり出来立てが1番ですよね。今回の“切りおき”は、下ごしらえは事前にしておきますが、調理は食べる直前にするので、出来立てアツアツを食べることができます。料理本来のおいしさを味わうなら、これからは“切りおき”で日々の料理を頑張ってみませんか?
文=JUNKO