これから。/富田美憂の「私が私を見つけるまで」⑭
公開日:2021/4/4

「声のお芝居がしたい」「歌を歌いたい」。
この2つから始まった、私の「声優」という仕事。
小さい頃はこうなりたい、ああなりたい、という将来の夢が叶ったら、そこがゴールだと思っていましたが、それは違いました。
例えばデビュー当時はとにかくオーディションに沢山受かりたい、主演をやりたい、とばかり思っていたし、そうなれたら何も悩まない、幸せなんだろうなと、思っていました。
もちろんそれは、とても幸せなことです。とてもありがたいことです。
でも、「役を獲得すること」がゴールではないです。
「役を獲得する」という目標を達成したら「もっとこうしたい、あぁしたい」という欲、つまり次の目標が生まれます。
ひとつ夢が叶ったら、また新しい夢が自分の中で生まれます。それの繰り返し。
たまに、「自分はどこを目指しているのだろう」「どういう大人になっていきたいのだろう」とか、漠然と考えます。
結局、最終的な自分の理想像とかってよくわからないし、まだしばらく見つからないと思います。
ですが、仕事をしていく中でひとつひとつ「やりたい」と思っていたことが実現していっていることは、とても感じます。
わかりやすく説明するなら、終わりの見えない階段を1段ずつ登っている感じです。
それがどうしようもなく楽しいのです。
少しずつ、今まで自分が知らなかった世界を知って、経験して、それを成長の糧にする。
まぁ、こういう抽象的な表現をするより、はっきりと「これがやりたい!」と口にした方が皆さんも喜ぶと思うので、せっかくだからこれからの富田美憂の野望を綴ります。
言うだけならタダだし。
1つめは芝居が上手くなりたい。
これは「声優」はみんなそう。
でもこれが1番わからない。考えすぎて「上手いってなんだ?」ってなる。
以前ラジオで話したことがあるのですが、同業者やスタッフさん、所謂プロの方が思う「上手い」と、視聴者側、つまり皆さんが思う「上手い」には勿論共通している所も多いけれど私は少なからずギャップを感じます。
だからどちら側にも認めてもらうのって本当に難しい。認めてもらうのが正解なのかもわからない。哲学のようです。
2つ目は、詞を書きたいです。
つまり作詞。
私はこうやって、自分の頭の中のことを文字に起こすのが好きです。
それを歌にできたらどんなに楽しいだろうか。
ずっと、そう思ってきました。
これからきっと何歳になっても、悩みとか目標とかって生きてる限りずっと生まれ続けるんだろうなって思うから、
私は死ぬまでそれを体現し続けていけるくらい、自分の好きなことをしていきたい。
表現者として、そのように生きていきたいと思います。