『小説 BATTLE OF TOKYO vol.2』THE RAMPAGE 藤原樹インタビュー「弱点があるからこそ他のチームといい勝負。そのままだと無敵だった(笑)」
公開日:2021/8/14

今年7月に第2巻が刊行された『小説 BATTLE OF TOKYO』(角川文庫)。
「BATTLE OF TOKYO」(以降BOT)とは、Jr.EXILE世代の4チーム――GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZ――から総勢38名が集結し、架空の未来都市「超東京」を舞台にコラボバトルを繰り広げる次世代エンタテインメント・プロジェクトだ。本プロジェクトではJr.EXILEのメンバー自らが、その分身となるキャラクターの名前や設定を考えている。
BOTの世界では超東京最強の用心棒集団・ROWDY SHOGUNにメタルフォーゼを遂げた。メンバーの一人で、『小説BATTLE OF TOKYO vol.2』で大活躍を見せた藤原樹(キサラギ/KISARAGI)にインタビュー!
――第2巻は表紙にROWDY SHOGUN のチームエンブレムがあしらわれているなど、用心棒集団が大フィーチャーされていますね。
藤原 第1巻は怪盗団のMAD JESTERS(GENERATIONS) の出番が多くて、ストーリーの流れ的に次に僕らがフィーチャーされることは予想できなくもなかったですが、まさか僕がフィーチャーされるとは想像もしていなかったです(笑)。僕らはメンバーが16人もいますし、キサラギに光が当たるとしても2、3年後かなと……。こんなに早く出番が来るとは思わなかったので、嬉しかったですし驚きました。
――キサラギは財閥の御曹司である、という設定がストーリーに活かされていますよね。例えば、MAD JESTERS の跡を追って立ち寄った先の空中豪華客船の運航会社の社長が、「愁お坊ちゃん!」と向こうから声をかけてきて情報もすんなり教えてくれる(笑)。
藤原 もう3年以上前になるのですが、BOTのプロジェクトが動き始めた頃、自分はどんなキャラになりたいかというアンケートが配られたんです。そこで書いたことの一つが、家族がものすごいお金持ちで、周りからは家業を継ぐように言われていたんだけれども、敷かれたレールには乗りたくない。「自分の道は自分で切り開いていきたい」と思っている、ということでした。
―キャラクターの過去がここまで詳しく語られたのは、全38名のうちキサラギが初めてです。物語に新しい風を吹き込んだ、一番手ですね。
藤原 僕が考えた設定をこんなにもかっこよく表現していただいたのは、作家さんのおかげです。セリフがとてもかっこいいんですよね。「財閥を継ぐことは他の家族にもできるが、この役目は自分にしかできない」とか。キサラギの生き方から、僕自身も刺激を受けたり、影響を受けたりしていく気がしています。不思議な体験をさせてもらっていますね。
――ストーリーはどのように楽しまれましたか?
藤原 第2巻ではチーム同士のバトルが始まりつつ、一人一人のキャラクターの掘り下げも始まりました。まだスキルが明らかになっていないキャラもいますが、今のところ、素手で戦ったらROWDY SHOGUN が4つのチームの中では一番強いのかな、と思っています。「守護(プロテクト)」というスキルは、格闘系のメンバーが多いROWDY SHOGUN にはぴったりだなという印象があります。ただ今回、弱点も明らかになってしまって……プロテクトは衝撃力に弱い。そこをどうクリアしていくかが、第3巻以降のポイントになってくると思います。弱点があるからこそ、他のチームといい勝負になるんですけどね。そのままだと正直、無敵だったので(笑)。
――BOTというプロジェクトに対して、今どんなワクワクを抱いていますか?
藤原 5月に「ROWDY SHOGUN≠THE RAMPAGE」として、「CALL OF JUSTICE」という曲のMVを出させていただいたのですが、コメントをくださる方々がTHE RAMPAGE の時とは少し違いました。海外の方やアニメ好きな方々がたくさん見にきてくださっているんです。今後もこの調子で世界中の方々に見ていただきたいですし、可能性は無限大だなと感じています。とりあえず、今は早く小説の続きが読みたいですね。第1巻からたった5カ月で第2巻が出たので……年内にもう1冊読めたら最高に嬉しいです!
※ダ・ヴィンチ2021年9月号掲載記事の転載です。
取材・文:吉田大助
写真:川口宗道
ヘアメイク:あき(KIND)